【新春インタビュー】三井化学・橋本修社長に直撃!事業ポートフォリオ変革の成果は?
財界オンライン / 2023年1月25日 18時0分
─ 三井化学社長の橋本修さん、化学業界でも原材料価格の高騰がありましたが、23年の化学業界の動向をどう見ますか。
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橋本 足元で原材料価格は少し落ち着いていますが、急激に下がるというのは難しいだろうと見ています。景気後退局面に入りつつあること、為替の動きがどうなるかということと合わせて見ていく必要があります。
─ 三井化学の業績は堅調ですが、この要因は?
橋本 第1に事業ポートフォリオ変革を進めて、収益変動性の高いコモディティ製品の全体に占める割合を減らしてきたのと同時に、原材料価格や市況の影響をあまり受けない製品群が伸びていることが挙げられます。
第2に、市況製品についても、例えば原料価格の上昇に合わせた価格フォーミュラが定着していることです。製品価格の上昇には3、4カ月のタイムラグがありますから、前の期で適正利潤が取れなくても、後の期で取ることができる。
─ 三井化学はライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICT事業に経営資源を集中するなど、事業構造改革を進めてきましたね。
橋本 厳しい状況下でもよかったのは、強い製品、弱い製品、といった形で、製品や事業の実力がはっきり出たことです。
ポートフォリオを変えている製品群についても課題がクリアに見えてきましたから、それに対してしっかり対応すれば、さらに事業ポートフォリオの変革が続くと見ています。
─ 機能化学品への移行が進んできていると。
橋本 ええ。ライフ&ヘルスケア、モビリティ、ICTソリューション関連の製品群が競争力の高い製品に育ってきています。ただ、足元でPCやスマートフォン関連の製品が多少悪影響を受けていますが、当社の製品はそれなりのポジショニングにありますから、これを活かして、さらに強化していきたいと思います。
─ 世界の大市場である中国、米国をどう見ますか。
橋本 中国市場は、ロックダウンがどれくらい続くかにかかってきます。分野によって状況はまだら模様で、例えば自動車は半導体が行き渡らずに「低迷」が続いてきましたが、徐々に改善されています。生活用資材、包装材、建設資材などは下落基調が続いていますが、今後はロックダウンの影響次第です。
一方の大市場である米国は、これまで非常に好調でしたが、利上げがこれ以上続くと景気後退になるという雰囲気になっており、多少雇用は強いものの、経済的には下落基調ですから、23年4月以降はどの方向に進むか、わからない状況です。
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