【2023年の映画業界】東宝・松岡宏泰社長に直撃!「2023年は強い映画が目白押し。アニメは力強く成長する」
財界オンライン / 2023年2月4日 18時0分
─ 日本のアニメが人気です。東宝社長の松岡宏泰さん、コロナ禍を踏まえた上で2023年の抱負を聞かせてください。
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松岡 映画・演劇業界はコロナ禍の3年間で大きな影響を受け続けてきました。その意味では、23年は国の規制を含めて行動制限が緩和され、人々が動き出し、ビジネスが活性化することが大前提になります。
23年は映画にしても演劇にしても力強い作品群が揃っているので、ビジネスとして盛り上がる環境にあると思っています。今までずっと我慢していたので、お客様にも喜んでいただき、それがビジネスにつながる1年にしたいと思っています。これが国内における当社の希望であり、目標でもあります。
─ 23年の目玉は?
松岡 邦画、洋画共に強いラインナップが出てきます。特に23年7月14日に公開されるスタジオジブリの宮崎駿監督最新作『君たちはどう生きるか』は若者からシニアまで全世代に共感される国民的映画になると期待しています。
─ 演劇の方向性は?
松岡 劇場内でのお客様同士の感染リスクはそこまで心配しておりませんが、演者さんがコロナにかかると演劇の公演を止めなければなりません。それが最も大きなリスクです。現状、仮に陽性者が出てしまうと、ご来場いただいたお客様にはお帰り願うしかありません。本当に残念な状況になってしまいます。ただ、この状況が変わってくると演劇にも風が吹いてくると思っています。
─ 様々な意味で、国民に勇気や希望を与える産業ですよね。
松岡 我々のビジネスの規模は決して大きくはありませんが、人の人生を豊かにするための重要な産業であるということを信じて頑張っているところです。
─ ちなみに、どのような言葉で社員を鼓舞しているのですか。
松岡 今は様々なことが変化しています。ですから今は過渡期。変化に対して柔軟に対応しなければならないと伝えています。例えば、コロナ禍を経て、配信プラットフォームでアニメを視聴する層が海外を中心に拡大しました。海外の投資家の方々とお話していても「アニメ」という言葉が普通に出てきています。この変化に応じて、当社もアニメのチームを強化しているところです。
これから数年間は北米を中心に日本のアニメのビジネスは大きく成長するチャンスが続くと思っています。漫画という文化が下地にある日本のアニメは、テーマがしっかり作りこまれ、ストーリー展開がよくできています。このアニメをもっと世界に発信していきます。
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