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【総務省】大規模通信障害で楽天モバイルに行政指導

財界オンライン / 2023年1月13日 15時0分

総務省は、9月に大規模な通信障害を起こした楽天モバイルに対し、行政指導を行った。楽天モバイルの矢沢俊介社長を呼び出し、竹村晃一総合通信基盤局長が直接、指導の文書を手渡した。

 行政指導に先立ち、総務省は10月に楽天モバイルに対する立ち入り検査も実施。その結果や同社の報告などを踏まえ、今回の障害が電気通信事業法上の「重大な事故」に該当すると判断し、厳重注意処分とした。

 この中で、総務省は楽天モバイルに対し、再発防止策の徹底や、ソフトウエアのアップデート、利用者への周知・広報の改善などを要請。具体的な取り組み状況を来年1月末までに報告するよう求めた。通信障害はデータセンターのソフトウエアの不具合が発端で、9月4日に発生。2時間6分にわたり全国に影響が及び、音声通話で約11万人、データ通信で約130万人がサービスを利用しづらい状態となった。

 松本剛明総務相は、2020年4月に「第四のMNO」として新規参入した楽天モバイルについて、「国民生活において重要なインフラとなっており、大きな役割を担っている」と指摘。先行する既存3キャリアと同様に扱う考えを強調している。今回の障害についても「同様の事故を発生させないよう厳重に注意した」と説明した。

 楽天モバイルの矢沢社長は「指導を真摯(しんし)に受け止め、全社を挙げてしっかりやっていきたい」と語ったが、同社の携帯事業には暗雲が立ちこめている。

 親会社・楽天グループの2022年1~9月期連結決算は、基地局投資がかさんだことから、純損益が過去最大となる2580億円の赤字に。0円プランの廃止により、契約件数は9月末時点で518万件と、6月末の546万件から減少している。

 状況打開のため、楽天モバイルはつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」を他社から再割り当てしてもらい、24年3月からの利用開始を目指しているが、既存3社は早期の再割り当てに反対している。

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