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昨年末、東証グロースへ上場 『note』加藤 貞顕代表取締役CEO 

財界オンライン / 2023年2月27日 18時0分

加藤貞顕・note代表取締役CEO

「今はクリエイターとして、誰もがインターネットで情報発信できる時代。しかし、新聞社や出版社などの既存メディアは販売店や取次、書店などのエコシステムが確立されているが、ネットは収益の大半がネット広告で収益性が低い。クリエイターに十分な収益が還元されなければ、いい作品が継続的に生まれにくいので、われわれがそのエコシステムをつくりたい」

 メディアプラットフォームの運営を手掛けるnote。昨年12月、東証グロース市場に上場した。ネットメディアにありがちなランキングや広告は無く、課金モデルを採用。作者個人が記事や動画ごとに値付けをして有料コンテンツを販売することで、創作活動に見合った対価を得られる仕組みだ。

 幅広いジャンルの人が利用。累計会員登録者数は約585万人。公開されたコンテンツは約3008万件あり、上位1千人の平均売り上げは897万円(2022年11月期)。中には、noteだけで生計を立てられるクリエイターもいるそうだ。

「皆さん、ホームページを構えて、ブログやツイッター、インスタグラムで発信しているが、創作をする場所、集客する場所、ビジネスを営む場所がそれぞれ別々に存在する。それでは大変だし、継続しづらい。発信と集客とビジネスが一つの場所で完結するような、全ての人たちの創作を支える一気通貫のプラットフォームをつくりたいと考えている」

 子供の頃からコンピュータ―と読書が好きだった加藤氏。アスキーとダイヤモンド社で編集者として勤務。ベストセラーとなった『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(略称・もしドラ)を手掛けるなど、「様々なクリエイターの見識や面白さを広く世に発信してくことにやり甲斐を感じた」。

 2011年に同社を設立。経営者となった現在も、かつての編集者時代同様、『だれもが創作をはじめ、続けられるようにする。』をミッションに掲げ、クリエイターと社会を〝つなぐ〟日々が続いている。

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