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【国土交通省】「全国旅行支援」を継続へ 業界の離職者に歯止め

財界オンライン / 2023年4月14日 15時0分

観光庁は、国内観光の需要喚起策「全国旅行支援」を4月以降も継続する方針を決めた。4月29日~5月7日までの大型連休期間中は対象外とする。

 使い切れなかった国の予算を繰り越し、引き続き実施する。予算がなくなり次第、順次終了するが、地域によっては夏ごろまで続く見込みだ。

 旅行支援は、昨年10月に始まり、同12月27日宿泊分でいったん終了。その後、割引率の引き下げなど制度の見直しを行い、1月10日から再開している。現在の割引率は20%で、飲食店などで使えるクーポンも含めた最大支援額は、1人1泊当たり7000円になる。

 もともと新型コロナウイルス感染拡大で旅行需要が減り、苦境に立たされた関係業界を支えるのが目的だった。ただ、22年の宿泊旅行統計調査の速報値によると、日本人の国内宿泊者数はコロナ禍前の19年と比べて7割を超える水準にまで回復。マスク着用も個人の判断に委ねられるようになり、5月にはコロナの感染症法上の位置付けは「5類」に引き下げられる。

 コロナ対策が緩和され、観光庁幹部は「旅行しやすい環境や雰囲気につながってくる」と認めつつも、「宿泊業の債務が4割増加するなど観光産業は深刻な影響を受けたし、まだ団体旅行の方の回復は芳しくない」と事業継続の意義を強調した。

 自民党国土交通部会の幹部も、コロナ禍で業界の離職者が相次いだことを踏まえ、「旅行支援により、国内観光を促しながら人材も育成できる」と理解を示し、「今後は人材育成と観光支援の両立が大切だと思う」と話していた。

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