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『住友商事』通勤用EVなどをリースする新会社を設立

財界オンライン / 2023年4月20日 11時30分

日本の通勤風景は変わるのか…

〝福利厚生〟の向上と〝脱炭素〟の両立を目指して

 住友商事(兵頭誠之社長)が、マイカー通勤を認めている企業に対して、従業員向けの通勤用EV(電気自動車)などをリースする新会社「Hakobune(ハコブネ)」を設立した。自動車が不可欠な地域において、通勤車両を電動化することで脱炭素化を推進しようという試みだ。

「『EV×エネルギーマネジメント』という壮大な掛け算の挑戦に取り組む」

 こう語るのは、Hakobuneの社長に就任した高橋雅典氏。

 現在、日本国内で使用されている8200万台の自動車のうち、3割強となる車両が日々の通勤を主目的としたもの。そのほとんどをガソリン車が占めている。一方、日本のEV普及は、航続距離の不安や充電インフラの不足などもあり、欧米や中国などの諸外国と比較して遅れをとっているのが現状だ。

 特に近年は、車両の維持費や燃料代は上昇傾向にあり、家計への負担は増すばかり。また、脱炭素化が進む中で、環境に配慮する多くの企業は、ガソリン車に頼った既存の通勤スタイルの見直しが必要。こうした個人・企業の双方の事情から、通勤車両の電動化やリースには大きな潜在需要が見込まれている。

 Hakobuneは、契約した企業に対し、従業員向けの通勤用EV、職場充電設備、太陽光発電サービスをサブスリプション方式(月々定額)で一括提供する。

 企業は希望する従業員に対し、これまで支払っていた通勤手当(ガソリン代)に代わってEVを貸与。職場で充電するため、従業員は自宅に充電設備がなくてもEVを使用することができる。いわば、企業における〝福利厚生〟の向上と〝脱炭素〟の両立を狙ったサービスで、今後はマイカー購入も不要になるかもしれない。

 今後は住友商事がこれまで自動車事業や電力事業で培ってきた経験を生かし、廉価な電気代で事務所や工場への電力供給も可能にする。将来的には、職場に駐車する待機EVを電力資源として活用することで、電力需給調整市場への参入も視野に入れているという。

 総合商社の知恵とネットワークが新たなEV関連サービスを創出していると言えそうだ。

脱炭素化のカギを握るのは家庭、三井物産の「脱炭素ソリューション戦略」

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