みずほFGとLINEが銀行開業断念、遅れをどう挽回?
財界オンライン / 2023年4月27日 18時0分
みずほフィナンシャルグループ(FG)とLINEが、鳴り物入りの共同事業として進めてきた新銀行「LINEバンク」の開業を断念した。2018年11月に構想を打ち出してから4年余。
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システム開発の難航を理由に当初予定した20年の開業延期を余儀なくされた。さらに翌21年にはLINEがZホールディングスと経営統合、みずほ銀行で大規模システム障害が発生、LINEの利用者情報が中国からアクセスできる状態になっていた問題も発覚、利用者の間に疑念が広がるなど想定外の事態が重なり、「顧客の期待に沿うサービスの提供が見通せなくなった」(みずほFG関係者)。
新銀行の勘定系システムの開発を富士通から韓国のベンダーに乗り換えたことも裏目に出た。「富士通側とシステムの要件やコスト負担で折り合えなかったため」(関係筋)という。韓国のベンダーを起用したのは、台湾でLINEバンクを開業させた実績を評価したためというが、日本での稼働実績はなく、許認可権限を持つ金融庁から厳しい視線を注がれることになった。
変化の激しい時期に2年の遅れは痛かった。スマホユーザーをターゲットにしたネット銀行は約1300万口座を抱える「楽天銀行」をはじめ、住宅ローンなどの強みを持つSBIグループと三井住友信託銀行の合弁「住信SBIネット銀行」、大手スマホキャリアのKDDIと三菱UFJ銀行が共同出資で運営する「auじぶん銀行」などが林立する群雄割拠に。
LINEは今後、経営統合したZHD傘下のPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)などを活用し金融サービスを展開し巻き返しを図る構え。またみずほFGは、自力でのネット銀行アプリの機能の高度化や、資本業務提携した楽天証券との協業などで巻き返しを図る。社長の木原正裕氏は自身の肝いりで新中期経営計画の1年前倒し改定を進めているが、ここでどういう手を打ち出してくるか。
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