独自のAIシステム導入で発注時間の5割削減図るイオン
財界オンライン / 2023年5月15日 15時0分
イオンがAIを活用した商品の需要予測・発注システム『AIオーダー』を導入する。5月13日からイオンやイオンスタイルなど約380店舗に導入。流通業界では人手不足による従業員1人当たりの業務負担の増加が深刻で、AI活用によって生産性向上を図るのが目的だ。
『AIオーダー』は傘下のGMS事業会社・イオンリテールが独自開発したもので、客数と商品の需要予測をもとに最適な発注数を提示する。同社では既存のシステムに比べて、発注時間は5割削減、発注精度は4割改善するとしている。
イオングループは23年2月期に営業収益が9兆1168億円(前年同期比4.6%増)と、過去最高を更新して初の9兆円台を突破。営業利益2097億円(同20.3%増)、最終利益213億円(同約3倍)となり、課題のGMS事業は営業利益140億円に黒字転換した。
この要因となったのが、AI活用による生産性の向上。今回の『AIオーダー』導入で、さらなる業務の効率化を図る。
「発注が変われば、すべての業務が変わる。入荷整理や品出しをはじめ、在庫管理や発注修正などあらゆる業務負荷が減り、単純作業から、接客や売場整理といったサービス向上の業務へシフトしていく」(同社)
人口減少時代に入り、今後、ますます人手不足は顕著になることが予想される。こうした課題に対応するため、流通の現場でAI活用が進んでいると言えそうだ。
セブン&アイが売上高11兆円 日本の小売業で初の大台突破
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