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【国土交通省】残り1年に迫った改正労基法 突如立ち上がった関係閣僚会議

財界オンライン / 2023年5月18日 18時0分

働き方改革を目的とした改正労働基準法の施行に伴い、24年4月以降、トラック運転手の時間外労働は年間960時間までに制限される。

 運転手の労働環境改善が期待される一方、1人の運転手が1日で運べる荷物量が減るため人手不足が深刻化して物流が滞るリスクが指摘されている。これを物流業界の「2024年問題」と呼び、国土交通省は社会の関心を高めていく方針だ。

 周知に向けた取り組みの一環として、残り1年となる4月をPR月間に設定。運転手の負担となる再配達の削減を目指し、宅配物のコンビニ受け取りや置き配の活用などを国民に呼び掛けている。

 また、政府による関係閣僚会議も突如立ち上がった。会議では、効率的な輸送方法や業界の商慣行の見直しなど、緊急的に取り組むべき対策を検討する。

 岸田文雄首相は「1人当たりの労働時間が短くなることから、何も対策を講じなければ物流が停滞しかねない」と危機感をあらわにし、6月上旬をめどに政策パッケージを取りまとめるよう指示。6月の経済財政運営の基本指針「骨太の方針」への反映も目指す考えだ。

 ある省関係者は「首相周辺が2024年問題に関心を寄せていた」と打ち明ける。

 昨今、インターネット通販が普及して宅配便を利用する人も増えていることから物流政策を担う省幹部は「2024年問題の解決には消費者の理解も得なければならない」と強調。

「会議の設置はありがたい話だ。政治の力も借りながら、世間の関心も高めていきたい」と意気込んでいた。

AZーCOM丸和ホールディングス・和佐見勝社長「3つの物流事業を基軸に次なる成長へ」

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