三井住友海上プライマリー生命保険・蔵田順社長に直撃!金利上昇の中で新たな柱は何か?
財界オンライン / 2023年7月3日 15時0分
「我々は銀行窓口販売、代理店サポート、商品開発力で成長してきた。この最重要領域を成長させながら、次の成長の柱づくりに力を尽くしていく」
2022年に開業20周年を迎えた。金融機関での個人年金保険の販売が解禁された年に米シティグループとの合弁からスタート。05年にはメットライフとの合弁に変更、11年からはMS&ADホールディングスの100%子会社。
政府の「資産所得倍増プラン」を受けて、資産形成ニーズが高まる中、特に若年層向けに「平準払い個人年金保険」の販売に力を入れる。金融機関とも「次世代のお客様へのアプローチにつながる」とニーズが一致、販売の広がりが出てきている。
グループ内連携の強化も進める。三井住友海上あいおい生命は保障系の商品に強みを持つ兄弟会社だが、23年4月から、この代理店チャネルに専用の資産形成型商品の提供を始めている。
デジタルの強化も課題。23年5月から、ふくおかフィナンシャルグループのデジタル銀行・みんなの銀行と、スマートフォンで全ての手続きが完結する日本初の資産形成型生命保険商品「AHARA(アハラ)」の発売を開始。「スマホを通じてどうデジタルネイティブ世代の支持を得ていくか。これは一つのチャレンジ」。
米国を中心に急速な金利上昇が続くが、市場の混乱もある。「金利上昇は外貨建て商品の魅力が高まるため、関連商品の販売は好調。一方で急上昇する環境下では責任準備金を積み増す必要が生じ、苦しかった。ただ、長期的に見ればプラスに働く」
「外資との合弁から始まり、ベンチャースピリットを持ってやってきた会社。培った機動性、独自性、専門性といった特色は引き継いでいきたい」
大学は工学部だったが「データより『人』を見て就職したい」として、旧住友海上に入社。
入社後は法人営業の経験が長いが、11年の東日本大震災には総務チーム長として対応。「全店の社員の安全管理など、全社目線で仕事ができた貴重な経験」。「意志ある所に道は開ける」という言葉を大事にしている。
「アップル銀行」が米国で話題に 日本上陸で影響を受けるのは?
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