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双日社長・藤本昌義「変幻自在にビジネスモデルを変えていくことで時代の変化を生き抜く!」

財界オンライン / 2023年7月7日 7時0分

藤本昌義・双日社長

時代を生き延びるには一番いいシステム

 ─ 日本がいろいろな問題を抱えている中で、しっかり稼いでいるのが商社ですが、最近は米著名投資家のウォーレン・バフェットさんが注目していることでも話題になっています。改めて、藤本さんは商社の強みは何だと考えますか。

 藤本 商社というのは長い歴史の中で、冬の時代とか、中抜きと言われながらも、何とか業態を変えながら生き残ってきました。それこそアメーバのごとく、変幻自在にビジネスモデルを変えていくので、そう簡単に潰れることはないですし、時代を生き延びるには一番いいシステムなのではないでしょうか。

 それを可能にしているのは固定資産を持っていないからです。製造業のように設備投資は必要ないし、必要なのは人件費ぐらいですから、これはものすごい強みだと思います。

 ─ なるほど。固定資産を持っていないことが、かえって強みになると。

 藤本 ええ。商社は時代によって、変幻自在にビジネスモデルを変えてきました。ですが、基本的に商社というのは技術やサービス、生産も含めて、必要なところにお届けする。必要なところに持っていくというビジネスモデルは今後も変わらないと思います。

 ─ こういう業態は海外ではありませんよね。

 藤本 ないでしょうね。貿易で単品のものを扱うことはあっても、これほどいろいろなものを総合的に扱うところはないと思います。

 ─ ということは日本人の知恵がつくったビジネスモデルと言ってもいいんですか。

 藤本 知恵なのか分かりませんが、もともとは明治維新から続く歴史の中で、日本が西洋から遅れていた時に、製鉄技術や造船技術などを持ってきて会社を起こし、産業革命を起こしたところに商社の役割があったわけです。

 われわれ双日の源流の一つである鈴木商店は、国のために財をかけて産業発展に尽くしてきました。だから、基本は国のためにあって、そういうところから根差しているというのが、商社の強みになっているのではないでしょうか。

日商エレクトロニクス社長・寺西清一「双日グループの中核ICT事業会社として」

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