【金融庁】社外取締役の機能向上へ、東証と実態調査に乗り出す
財界オンライン / 2023年9月6日 15時0分
コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化や企業価値の向上に向けて、企業の経営を外部の目でチェックする社外取締役の「質」の向上が大きな課題となっている。
東京証券取引所が策定した企業の行動指針「コーポレートガバナンス・コード(CGコード)」で上場企業に社外取の採用が義務付けられた結果、人数は増えたが、経営者の「お友達」だったり、決められた内容を追認するだけの「名ばかり社外取」と化している例も少なくないからだ。
金融庁は「形骸化したままでは、海外からの投資マネーも呼び込めない」(企画市場局幹部)と危惧。社外取を米欧並みに機能させるため、東証と共に初の本格的な実態調査に乗り出した。
東証は2015年に策定したCGコードで上場企業に社外取を置くように要請。21年の改訂ではプライム上場企業について「取締役会の3分の1以上、必要に応じて過半数」を社外の人材にするように規定。22年にはプライム上場の9割以上がこの規定を満たす水準に達した。
問題は「質」が伴っていないこと。人材は大企業の元トップや法曹関係者、学識経験者から元アナウンサーまで多岐にわたるが、金融庁や東証は「社外取本来の役割をどれほど果たしているかは疑わしい」と懐疑的。
また、市場では社外取が過半数を占めるプライム上場企業の割合が、なお10%強しかないことも問題視されている。
CG先進国の米国では大企業の取締役会の過半数を社外の人材が占めるのは常識。経営陣の不備をチェックできず、企業に損失を発生させた場合には、社外取も株主から責任も厳しく追及される仕組みとなっている。
海外から投資マネーを呼び込みたい金融庁は「米国並みに社外取を機能させる」ことを目指しており、その手始めが社外取の活動実態調査。「名ばかり社外取」でお茶を濁してきたような企業は、ガバナンス改革を厳しく迫られそうだ。
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