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小比田隆太・HITOSUKE社長が「ふすまの張替え」を利益の出るビジネスに変革

財界オンライン / 2023年10月3日 20時30分

小比田隆太・HITOSUKE CEO

当社はふすま・障子の張替え事業『金沢屋』、2018年より開始した高齢者向け御用聞きサービス『家工房』のフランチャイズビジネスを展開しています。

 おそらく多くの方が「ふすまの張替えって本当に儲かるの?」と思われると思います。私も、この会社に入るまではそう思っていましたが、入ってみるとお問い合わせの電話がひっきりなしにかかってきていて驚いたのを覚えています。今も変わらず十分利益の出る事業です。

 元々、この業界は工務店やリフォーム会社の下請けビジネスで、安い価格で仕事を請けていました。しかも、仕事自体が減り、後継者がいない会社が多く、職人さんが減り続けています。近年は洋風の住宅が多く、和室が減っていますが、その減少ペース以上に職人さんが減っているのです。

 こうした業界の流れがあったところを、我々は「元請け」に変えて、利益の出るビジネスに変えました。我々のフランチャイズに加盟していない会社さんは「そんなはずがない」と思っておられるようです。

 しかも我々は新聞の折込チラシで集客しています。これに対しても、新聞の部数が減少していて、広告効果が落ちているのではないか?という声をいただくことがあります。しかし、我々の顧客層には確実に届いており、反響率が高いのです。

 さらには従来、お客様はふすまの「柄」を選ぶことはほとんどありませんでした。職人さんは仕事が少ないため、多くのラインナップを在庫できず、手元にあるものを貼っていたからです。それに対し我々は、様々な価格帯の商品、デザインを提案し、お客様に選んでいただいています。お客様は「せっかく張り替えるのだからいいものを」と考える方が多く、結果的に単価が上がっているのです。

 お陰様で店舗数は増え続けていますが、エリア制を敷いているため、加盟店同士がバッティングすることがありませんから、加盟店の売り上げも上がっています。

 フランチャイズに加盟される方は40代、50代の男性で、脱サラをして始められる方が多い傾向にあります。

「転職して給与が下がるよりは独立したい」、「まだ子供が小さいので70歳まで働ける仕事を」という希望を持たれているケースが多いのです。

 御用聞きサービスの『家工房』は、ふすまの張替えの中で出てきたニーズにお応えする中からできたビジネスです。最も安いサービスは電球交換の100円ですが、それくらい気軽にご依頼いただける業態をつくろうと考えて生み出しました。

 ご依頼が多いのは、草むしり、伐採、剪定といった「庭仕事」ですが、それ以外でもお困りのことがあれば、何でもご依頼下さいというサービスです。

 ネット全盛の今ですが、我々の仕事は徹底的にリアルに根ざしています。

 一方、フランチャイズの運営に関しては、徹底的なシステム化を図っています。我々自身が試行錯誤しながら自社開発し、高度化させてきたシステムを加盟店さんにも活用してもらい、生産性の向上を進めているのです。

 今後も、新たな業態の開発やM&A(企業の合併・買収)を含め、フランチャイズ全体として成長し続ける会社でありたいと思っています。さらには、微力ながら、フランチャイズ業界の健全な成長にも貢献していくために、新たなサービス、ビジネスモデルの開発も進めていきたいと考えています。

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