【著者に聞く】『知識ゼロでも分かる 風船会計メソッド』Star Compass代表取締役・情報経営イノベーション専門職大学客員教授 松本めぐみ
財界オンライン / 2023年10月14日 11時30分
社長が決算書を理解すると「不安」「怖れ」が緩和する
昔、知り合いの社長が自ら命を絶ちました。社長が抱える「孤独」「不安」「怖れ」を知りました。また、私は埼玉県秩父郡にある自動車部品メーカー・松本興産の2代目社長に嫁ぎ、取締役として経営に携わる事になり、リアルに組織を持つ苦労と孤独、不安、怖れを体験しました。
「社員達と心が繋がれない。社長と社員達は立場が違うから仕方がない」と世間ではよく言われていますが、そんな寂しい常識を壊したい! と思いました。
また、決算書は社長の通信簿と言われたりしますが、本当にそうでしょうか? 通信簿なんて言われたら怖くて見たくなくなるし、私も昔、会計セミナーに参加する度に、自分の欠点を刺されているようで落ち込みました。通信簿という怖いイメージを変えたかったのです。
私の考案した風船会計は数字と漢字の羅列である決算書を豚の貯金箱(BS)と風船(PL)の絵に置き換えて、誰でも理解できるようにしました。
これまで1千人以上の方々にセミナーやコンサルを通して教えさせて頂きましたが、1つ大きな発見がありました。それは、社長が決算書を理解すると「不安」「怖れ」が緩和する事です。
会社を船と例えると、ご自身が操縦している船がどれぐらいの大きさで、どこに向かっていけばいいのか? ガソリンはどれぐらい残っているのか? 船員達の時間とエネルギーを何に費やせばベストなのか? それらが見えていないと不安なのですが、決算書を通してそれが理解できた途端に皆さん安心されて元気になるのです。
また、社員達が決算書を理解できるようになると社長の「孤独」がなくなり、繋がりがうまれます。決算書を理解してくれると社長の心情や背景も汲み取ってくれるようになるからです。
「早くいくなら1人で行け、遠くに行くならみんなで行け」風船会計はみんなの心を繋ぎ、遠くにいけるメソッドです。お役立ていただけると幸いです。
【著者に聞く】『先読み広報術 1500人が学んだPRメソッド』アステリア執行役員・長沼史宏
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