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ホンダが26年に自動運転タクシー 無人タクシーが都心を走る!

財界オンライン / 2023年11月9日 18時0分

ホンダ社長の三部敏宏氏(左)とGMクルーズホールディングスのカイル・ヴォクトCEO

法整備の課題や事故時の不安も

 運転席のない完全な自動運転タクシーの時代が現実のものになろうとしている。ホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)、GM子会社でホンダも出資する自動運転技術開発会社の米クルーズホールディングスの3社は2024年前半に新会社を設立し、26年初頭にも東京都心部での実用化を目指す。

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「ホンダが目指すのは『自由な移動の喜び』の創造だ」とホンダ社長の三部敏宏氏は強調。電車やバスの混雑や労働力不足などの日本の交通環境における課題を踏まえ、「先進モビリティーを通じて新しい移動価値を創出すると共に、課題の解決にも貢献する」と意気込みを示す。

 既にプロジェクトは動き出している。栃木県でGMの電気自動車「ボルト」を使った公道実証を開始。24年度に東京でも実証を開始する予定で、運転席のない車両「クルーズ・オリジン」は対面6人乗り。「レベル4」と呼ばれる特定条件下での完全自動運転に対応する。

 今回のプロジェクトはホンダが電動化などでも手を組むGMとさらに強固な関係を結んだ格好となった。クルーズ・オリジンにはGMの車載電池「アルティウム」を含む車両プラットフォームを採用。GMが生産を担い、クルーズが自動運転技術を提供する。そしてホンダが車両上部の設計を担当するからだ。

 自動運転を巡っては、今年4月の道路交通法の改正でレベル4が解禁されたが、実用化されているのは福井県永平寺町の公道くらい。しかも、電動ゴルフカートをベースにした車両を使った低速運行のため、「本格的なレベル4とは程遠い」(関係者)。

 その点、ホンダのケースが実現すれば、配車から決済までスマートフォンで完結できる自動運転タクシーサービスとなる。三部氏はあえて難易度の高い東京都心を選んだと語り、他地域への展開も見据える。

 ただ、SFのような世界が到来するだけに、国内の型式認定の取得をはじめ、安全面や事故が起きたときの責任の所在など、課題や不安の声は上がる。

 電動化でも日系自動車メーカーでいち早くガソリン車の廃止を宣言したホンダ。自動運転でも存在感を示せるか。

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