木内翔大・SHIFT AI代表取締役の 「人生の転機」【「シンギュラリティ」との出会い】
財界オンライン / 2023年12月4日 11時30分
当社は、AI(人工知能)のビジネス活用を学ぶことができるコミュニティ「SHIFT AI」の運営や、AIに関するコンサルティングを手掛けている会社です。
足元では毎月100~120名というペースで会員数が増加しています。現在会員として対象としているのは、AI活用を推進したい企業のマネージャークラスの方、AI人材として活躍していきたい個人の方、AIスタートアップの方々です。
今、「生成AI」の登場によって、多くの企業がどのように活用しようか考えておられると思いますが、大きくは上流・中流・下流に分けることができます。
下流に該当する一般事務、プログラミングなどのレベルの業務は半分程度、AIに置き換えることが可能になっていて、標準ツールになってきています。
今、「チャットGPT」はこちらが質問を入力する形ですが、今後は「エージェント化」といって、GPT側が積極的に質問してくるコンサルテーション型になっていくと予測しています。こうなると、より抽象度の高い中流業務も担うことができるようになります。
さらに現在の言語モデル「GPT―4」のパラメータは100兆個ありますが、人間の脳神経のニューロンの数は120兆個程度と言われており、来年あたりには人間の脳を超えて来る可能性が高く、我々が想像できないような人工知能が「GPT―5」以降出てくるかもしれません。この世界では上流の意思決定にまで入り込むことが予想されます。
これはAIに仕事を奪われるというより、AIを使える人間と使えない人間との間で差が出てくるということだと思います。
そんな私の転機は「シンギュラリティ」(技術的特異点)という概念との出会いです。2008年、高校生だった18歳の時ですが、レイ・カーツワイルの『ポストヒューマン誕生』の日本語訳書を手に取りました。
10歳の時からゲームプログラミングをしていて、ゲームのAI開発も14、15歳の時からしていました。その経験から、AIが進化した先に人間を超えるのではないか?と思っていたところにシンギュラリティに出会い衝撃を受けたことが、今の仕事につながっています。
人間が労働やお金から解放され、好きなことに集中できる世界。これはユートピアです。この実現を加速するために何をしたらいいか?というのが私が仕事をする動機になっています。私の役目は今後、シンギュラリティ時代に日本がシフトしていくための一助となることです。
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