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コスモHDの筆頭株主に岩谷産業 旧村上系との対立にようやく幕

財界オンライン / 2023年12月21日 11時30分

写真はイメージ

旧村上ファンド系投資会社「シティインデックスイレブンス」(東京)などが、保有していたコスモエネルギーホールディングス(HD)株の大半を、家庭用・産業用ガスを手掛ける岩谷産業に売却した。旧村上系は、コスモHD株を約20%保有する実質的な筆頭株主だった。経営方針を巡りコスモ側と対立していたが、株式売却により混乱は解消に向かう。

 旧村上系は12月、保有株式のうち約1740万株を岩谷産業に売却したと発表した。売却価格は1053億円。代わって岩谷産業が持ち株比率19.93%の筆頭株主となった。独禁法上の問題がなければ、さらに25万株を追加で譲渡する。

 旧村上系は同時に、株式の買い増しの中止も表明した。これを受け、コスモHDは旧村上系に対する買収防衛策を廃止し、12月14日に予定していた臨時株主総会の開催も取りやめた。総会では防衛策発動の賛否を問うはずだった。

 旧村上系を巡っては、22年4月に5%超の株式保有が判明。その後の追加取得で最終的に20.01%に増えた。コスモHDには風力発電子会社の株式上場や株主還元の拡充などを求めていたが、コスモ側は子会社の上場を否定するなど主張が分かれていた。

 今年(23年)6月の定時株主総会でも、買収防衛策の発動が諮られた。防衛策は、旧村上系が株式を追加取得した場合、他の株主に新株予約権を無償で割り当て、保有比率を引き下げるという内容。ただ、採決には、利害関係のある株主を採決から除外する「マジョリティー・オブ・マイノリティー(MOM)」と呼ばれる異例の手法を用い、辛くも可決された形となった。

 コスモHDは、株価が22年末と比べて約6割上昇。岩谷産業とは液化石油ガス(LPG)などの取引があり、水素事業でも共同出資者として合同会社を設立した。コスモHDは「友好的かつ、信頼関係の深い協業パートナーであり、前向きに捉えている」と説明している。


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