【農林水産省】最新鋭の捕鯨母船が完成 国産は73年ぶり
財界オンライン / 2024年5月2日 15時0分
最新鋭の設備を配した新捕鯨母船「関鯨丸」が完成し、船主である共同船舶によって山口県下関市で報道陣に公開された。調査捕鯨の時代に活躍し、昨年引退した「日新丸」の後継となり、国産捕鯨母船の建造は73年ぶり。国内の鯨肉消費が盛り上がりを欠く中、捕鯨業者は捕獲対象にできる新たな鯨種の追加に期待を託す。
約75億円の建造費を投じた関鯨丸は、総重量約9300トン、全長112.6メートル、環境配慮のため電気推進システムを採用し、南極海にも到達できるという。鯨を探索するためのドローンデッキも設置。ナガスクジラなど、70トン級の大型鯨類にも対応できるようにした。5月下旬に出港し、日本の排他的経済水域(EEZ)内で操業、年末に下関に帰港する予定だ。
水産庁は今年中に、捕獲対象としている大型鯨類3種類に新たな種類を追加し、捕鯨業者を後方支援する考えだ。
共同船舶は2022年度に商業捕鯨再開後で初めて黒字化したものの、政府は年間51億円の捕鯨対策予算を組んでおり、産業として自立するには至っていない。共同船舶の所英樹社長は記者会見で、今年の操業について「新鯨種の追加がないと確実に赤字」と明かした。
日本が19年に国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、商業捕鯨を再開してから間もなく5年となるが、捕鯨業に対する国際世論は厳しさを増す。1962年度には約23万トンが消費され、日本人の貴重なタンパク源となった鯨肉だが、食卓を離れて久しい今では年間約2000トンの消費量にとどまる。
坂本哲志農林水産相は記者会見で「商業捕鯨が安定的な軌道に乗ることができるよう、地方自治体、研究者、捕鯨業者らと連携して、鯨肉の消費拡大など必要な対応に取り組んでいきたい」と強調した。
望月晴文・元経済産業事務次官 「日本にはヒト・モノ・カネの要素が全部揃っている」
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
反捕鯨団体の創設者を拘束 妨害関連で日本引き渡しも
共同通信 / 2024年7月22日 22時25分
-
反捕鯨団体「シー・シェパード」創設者を拘束 日本へ引き渡しの可能性も
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月22日 21時43分
-
反捕鯨活動家ワトソン容疑者逮捕、日本要請で国際手配
AFPBB News / 2024年7月22日 18時58分
-
営業マンからクジラ専門店店主に 縄文時代から続く日本の食文化を次の世代へ
ニッポン放送 NEWS ONLINE / 2024年7月4日 10時0分
-
【農林水産省】商業捕鯨の対象にナガスクジラを追加
財界オンライン / 2024年7月2日 11時30分
ランキング
-
1イタリア人が営む「老舗ラーメン店」の人生ドラマ 西武柳沢「一八亭」ジャンニさんと愛妻のこれまで
東洋経済オンライン / 2024年7月22日 11時30分
-
2なぜユニクロは「着なくなった服」を集めるのか…「服屋として何ができるのか」柳井正氏がたどり着いた答え
プレジデントオンライン / 2024年7月22日 9時15分
-
3円安は終わり?円高反転4つの理由。どうなる日経平均?
トウシル / 2024年7月22日 8時0分
-
4ウィンドウズ障害、影響続き世界全体で2600便欠航…損害は1600億円を超えるとの見方も
読売新聞 / 2024年7月22日 11時16分
-
5「土用の丑の日」物価高でも…あの手この手の“うなぎ商戦” 大手スーパーの目玉は「超特大」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月22日 19時59分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)