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橋本祥生・コンカー社長が語る「経理部門トップの言葉が経費精算サービスの意義を高めた」

財界オンライン / 2024年6月3日 15時0分

日本企業の国際競争力をいかに高めるか。その答えの1つは古くから規制が残されたままの業界に新しい風を吹かせることが重要ではないでしょうか。

コンカー社長・橋本祥生「アナログな経費・交通費の精算業務をデジタルに置き換えて」

 その1つが、当社がクラウドサービスで提供している出張・経費管理の世界です。当社は2010年の設立から「経費精算のない世界」の実現を目指し、政府にも規制緩和を要望してきました。それまでは、使った経費や交通費の精算は社員自らが手入力し、領収書を糊付けして経理部門に申請していました。

 その経理部門も自らチェックするなど付加価値を生まない作業に時間と手間をかけていたのです。企業も同じような問題意識を持っており、当社の活動にも理解を示していただきました。そして当社の草の根活動は徐々に実を結び始めました。

 代表的な事例が16年の電子帳簿保存法の改正です。この改正によりスマートフォンで領収書を撮影すれば、紙の原本を捨てることが可能となったのです。さらに、22年にはコーポレートカードなどでのキャッシュレスでデータの改ざんが不可能な電子取引については、電子の領収書さえ不要となりました。営業で外回り中の社員も、わざわざ帰社して精算業務をする必要がなくなったのです。

 そもそも、なぜ経費精算に対する規制緩和が手つかずのままに残っていたのでしょうか。1つの説としては、テクノロジーや働き方が時代と共に変化したにもかかわらず、間接費に関わる法律や慣習は変化していなかったことが挙げられます。時代は大きく変わりました。いかに生産性を上げるかが熾烈なグローバル競争を繰り広げる日本企業にとって不可欠な命題です。

 だからこそ、付加価値を生まない作業は、できるだけデジタルに任せる必要があるのです。経費精算は差別化領域ではありません。そうであるならば、経費精算の領域はもっと便利になって良いはずです。当社もオープンな発想で様々な企業との連携を進めてきました。

 代表的な事例はJR東日本が展開する「Suica」とのデータ連携です。今までは社内で読み取り機を経由する必要がありましたが、今では改札を通ると当社のデータセンターにデータが送られてくるようになっています。経費精算の業務がなくなっただけでなく、ミスや改ざんの防止にも役立っています。

 私はNECとガートナー・ジャパンを経て13年に入社。営業マンとして総合商社を担当しました。このときに忘れられない言葉と出会ったのです。それは、ある総合商社の経理部門トップの方との会話の一節でした。

「当社には高い志を持ち、狭き門をくぐって入社してくる若い社員がたくさんいる。それなのに領収証のチェックなどに時間を割いている。本当に申し訳なく思う。もっとクリエイティブな仕事をやらせてあげたい」

 それまでは一営業マンとして「当社のサービスで皆さんが便利で楽になりますよ」といった表面的な営業トークを重ねてきましたが、この言葉を聞いて体中に閃光が走りました。

 私がサービスを提供することで次世代の若い力を無駄な仕事から解放させることができるのです。こんな遣り甲斐のある仕事は他にありません。私はコンカーのプラットフォームは、あらゆるビジネスシーンで必要とされるものの購買シーンを支援できるものに進化していくのではないかと思っています。

 お客様が自らの成長を実現するための側面支援をしていく。それが当社の使命と役割であり、今後もブレない軸になっていくと思っています。

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