一人勝ちの米エヌビディア 米政府による輸出制限の懸念
財界オンライン / 2024年6月13日 11時30分
米半導体大手エヌビディアが発表した24年2―4月期決算は、売上高が前年同期比3.6倍の260億4400万ドル(約4兆800億円)、純利益が同7.3倍の148億8100万ドルと、いずれも四半期として過去最高を更新した。
文章などを作成する生成AI(人工知能)ブームが巻き起こる中、開発に欠かせない半導体の需要が堅調。エヌビディアは、もはや一人勝ちの様相を呈しており、競合との差が今後さらに広がる可能性がある。
ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会見で、「次なる産業革命が始まった」と述べ、業界の先駆者としての自信をのぞかせた。
売上高と利益ともに予想を大きく上回り、米国株式市場は「素晴らしい内容だ」(アナリスト)と評価。株式分割を発表したことも好感され、株価が急伸し、初めて1100ドルの大台を突破した。
ただ、エヌビディアの好業績を受けて、生成AI市場の拡大期待から他の半導体銘柄が買われるという方程式は、今回は成り立たず、相場には響かなかった。同社が半導体だけではなく、基盤となるソフトも手掛けているため、「他企業が食い込むことが難しくなる」(同)との観測から、売られた関連銘柄もあったのが実態だ。
エヌビディアの業績は当面好調を維持するとの見方が大勢を占める一方で、障害となり得る潜在的なリスクもあり、必ずしもバラ色とは言い切れない。代表的な事例が米国政府による半導体の輸出制限だ。
軍事転用を防止するため中国に対する半導体輸出管理の強化に加え、中東への輸出許可の発出を遅らせているとの一部報道もある。米国は中東から中国やウクライナ侵略を続けるロシアへ高性能半導体が流出し、軍拡につながることを危惧しているものとみられる。
今後、中東への輸出管理が厳格化されるような事態に発展すれば、エヌビディアが逆風にさらされることになりそうだ。
「利便性と安全性の両立を」NECが目指す「ハイブリッド型データセンター」
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
相場展望7月1日号 米国株: AI関連への過度な期待が試される局面、慎重な備えも必要か 日本株: 円相場は「170円」も予想され、内需企業業績も不安が増す
財経新聞 / 2024年7月1日 9時35分
-
相場展望6月27日号 米国株: ハイテク株⇒エヌビディア⇒アマゾンと主役が短期間化に備えを 日本株: 日経平均は急騰⇒反落の可能性が濃い
財経新聞 / 2024年6月27日 11時39分
-
アングル:時価総額世界一になったエヌビディア、AIへの期待の大きさ反映
ロイター / 2024年6月19日 17時12分
-
4万ドルを初めて超えたNYダウ!アメリカの株価上昇は続くのか? 現地アナリストが注目点を解説
47NEWS / 2024年6月6日 11時0分
-
相場展望6月6日号 米国株: 労働市場の過熱感薄れ金利低下、エヌビディア効果で株高 日本株: 円高と金利高で「逆風が増す」展開を予想
財経新聞 / 2024年6月6日 10時47分
ランキング
-
120年ぶりの新紙幣に期待と困惑 “完全キャッシュレス”に移行の店舗も
日テレNEWS NNN / 2024年7月2日 22時4分
-
2小田急線「都会にある秘境駅」が利用者数の最下位から脱出!超巨大ターミナルから「わずか700m」
乗りものニュース / 2024年7月1日 14時42分
-
3カチンコチンの「天然水ゼリー」が好調 膨大な自販機データから分かってきたこと
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年6月30日 6時30分
-
4「7月3日の新紙幣発行」で消費活動に一部支障も? 新紙幣関連の詐欺・トラブルにも要注意
東洋経済オンライン / 2024年7月2日 8時30分
-
5イオン「トップバリュ」値下げ累計120品目に 「だし香るたこ焼」など新たに32品目
ORICON NEWS / 2024年7月2日 16時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください