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すかいらーく、上半期はインフレで14.2億円のコスト増も増益確保

財界オンライン / 2024年9月9日 11時30分

すかいらーくグループは値上げ効果などもあり、インフレ影響を吸収した

2024年8月14日、すかいらーくグループは2024上半期の実績を売上高1914億円(前年比216億円増、112.7%)、事業利益が119億円(前年比63億円増、213%)だと発表した。

 物価高騰の中で、食材原価や人件費は上昇。インフレによって23年対比で14.2億円のコスト増となっている。さらに、コロナ前の19年と比べると300億円弱のコスト増となったが、主要ブランドで24年4月に値上げを行った効果が想定以上に出た形。

 店舗の動向を見ると、節約志向が続く中だが、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉など、すかいらーく各ブランドでは、父の日の売上は今年最高水準となった。

 中でもしゃぶしゃぶ食べ放題のしゃぶ葉は6月13~16日に実施した飲み放題999円キャンペーンがアルコール需要を喚起し、父の日当日は今年最高の売上高を記録。同店は食べ放題でファミリー層や若者世代だけでなく、最近では野菜を摂りたいという健康目的でシニア層にも人気が高まっている。

 関係者によると、顧客の人気を集めている理由はタレや薬味のバリエーションが多種多様で飽きずに楽しめるということと、選んだ食材を組み合わせ、自分で作るアレンジレシピの楽しみがあり、「食のテーマパーク」化していることだという。

 HP上でも客が考えたアレンジレシピのSNSを紹介するなど、「われわれも思いつかないような画期的なアイディアがお客さんから出てくる」(関係者)とし、これまでの食べ放題の量という付加価値よりも、楽しいといった体験価値に顧客が集まっている。

 飲食店はインバウンドの影響も大きく受け、人手不足が顕著であるが、すかいらーくグループはDX化をいち早く推進し、配膳ロボットを全店に配置したり、注文、セルフレジで効率化を図ってきた。人的資本への投資はしっかりと行いコストを削減するだけではなく「選ばれるお店づくり」を掲げ、サービス向上の確保を徹底。土日のアルバイト人材を増やし、行列ができても待たせずに顧客の満足度を上げることに成功した。

 現在店舗の8割はロードサイドに構えているが駅前店舗の方が収益率は高く、今後国内での人口減に対応すべく、駅前店舗に移転していく考え。

 値上げに加え、DXなどに向けた着実な投資ができている企業は強いと言える。

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