【国土交通省】羽田空港の国内線発着枠 見直しは延期へ
財界オンライン / 2024年9月2日 18時0分
国土交通省の有識者委員会が航空各社への羽田空港の国内線の発着枠について、配分の見直しの延期を柱とする報告書をまとめた。
過去5年間の航空各社の実績などを踏まえ発着枠を再配分するのが通例だが、今回の評価期間(19~23年度)は新型コロナウイルスによる影響が大きく、「評価することは困難」と結論付けた。各社が火花を散らした議論の結論は28年に先送りとなった格好だ。
国内旅客の約6割を占める羽田空港の国内線発着枠は各社の収益を左右する「ドル箱路線」と呼ばれ、国交省は羽田空港を混雑空港に指定している。安全な運航と適切な競争環境を確保するため、過去の発着枠の使用状況などを基に評価し、通常5年に一度発着枠を回収、再配分している。
対象の航空会社である日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)、スカイマーク、ソラシドエア、エア・ドゥ、スターフライヤーの経営陣もオブバーザーとして、議論に参加。
議論が白熱したのが、ソラシドエア、エア・ドゥ、スターフライヤーの3社がANAと実施するコードシェアの扱いだ。コードシェアとは、ANAが3社の座席の一部を買い取り販売することで、3社の搭乗率の向上に寄与する仕組みだ。
JALが「羽田でのコードシェアの廃止」を訴えたのに対し、ANAは「国内線をどう健全で持続的に発展させるかが非常に大きな課題」とし、大手航空2社と比べ事業規模の小さいソラシドエアをはじめとする3社が路線や便数を維持するために必要と主張した。
報告書案を示した有識者委員会で平岡成哲航空局長は、「コロナ禍を経て持続可能な成長軌道をどう描いていくかが課題。今回議論が尽くせなかった部分もあり、今後に持ち越された部分も多々ある」と述べ、なお議論する余地があるとの認識を示した。
「ドル箱路線」の羽田の発着枠を1枠でも多く勝ち取るため、航空各社は4年後に向け取り組みを加速させそうだ。
「稼げる日本復活、貿易立国を目指す」ニッセイ基礎研究所・矢嶋康次の提言
この記事に関連するニュース
-
1月9日=実は「爆安航空券ゲット」の大チャンス日!? JAL&ANA、LCCも…どの航空会社を選ぶべき? そのポイントとは
乗りものニュース / 2025年1月9日 9時42分
-
「はちみつ造りに全集中」な珍空港があるですって!? 1日2往復の地方空港の突飛すぎる「活用法」とは
乗りものニュース / 2025年1月4日 14時12分
-
「羽田新ルート」強行開設の理由は「発着便数UP」じゃない? 語られぬもう一つの“要因” とは
乗りものニュース / 2025年1月2日 8時12分
-
日航にサイバー攻撃、運航に遅れ 販売停止、影響拡大の恐れ
共同通信 / 2024年12月26日 12時46分
-
新ルート代替案導入に課題 羽田空港、国交省検討会
共同通信 / 2024年12月24日 19時14分
ランキング
-
1裏切られた気持ちでいっぱいです…月収25万円・65歳サラリーマン、毎年「ねんきん定期便」を必ずチェック、年金月19万円のはずが「初めての年金振込日」に知った衝撃事実に撃沈
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月15日 8時15分
-
2「馬上、枕上、厠上」がキャリア形成にも重要な理由 「1人になれる時間」は本来いくらでも存在する
東洋経済オンライン / 2025年1月15日 8時0分
-
3なんでまだ働いているんだろう?…ブラック企業を「辞めない人」の理由【行動経済学】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2025年1月15日 7時15分
-
4【株価はどう動く?】「トランプバブル相場」の米国、株価の上値が重い日本
財界オンライン / 2025年1月15日 7時0分
-
5新日本海フェリー「新造船」を2025年就航へ “日本最速”の現行船を置き換え
乗りものニュース / 2025年1月15日 7時12分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください