主力薬の特許切れが迫る中、大塚製薬の既存薬が症状追加承認へ
財界オンライン / 2024年9月18日 15時0分
認知症に伴う攻撃的な言動などの改善
「当社が掲げる〝グローバル10〟の中の〝ネクスト8〟、そして自社開発や外部獲得のアセットを充実させ、次世代育成ドライバーとしたい」─。大塚ホールディングス(HD)社長兼CEOの樋口達夫氏は語る。
製薬メーカーが次々と直面している「特許の崖」。新薬の特許満了に伴って売上高が急落する現象だが、この崖をいかに埋めるかが各社の課題になっている。その中で大塚製薬は成長ドライバーとなる10製品の新薬「グローバル10」を抽出。そのうちの2製品を「コア2」、8製品を「ネクスト8」とに分けている。
コア2は抗精神病薬「レキサルティ」と抗がん剤「ロンサーフ」、ネクスト8は29年以降に売上成長が期待できる8製品を指す。同社に弾みをつけることになりそうなのがレキサルティだ。厚生労働省の専門部会がレキサルティの効能にアルツハイマー型認知症に伴う攻撃的な言動などの改善を追加することを了承。近く承認される。既に米国など3カ国で承認されている。
大塚HDは主力薬だった抗精神病薬「エビリファイメンテナ」や常染色体優性多発性のう胞腎治療薬「ジンアーク」の特許切れが控えている。エビリファイは23年12月期売上収益が2025億円、ジンアークが1835億円と大きく、同社の売上収益2兆円突破に大きく寄与していただけに、今後の業績低下への影響が懸念される。
その点、レキサルティは前年比20%を上回る成長を見せているだけに同薬の国内での症状追加承認は追い風になる。さらに同社は独自の創薬プラットフォームを持つ米国のジュナナ・セラピューティクス社も買収。足元の崖を乗り越えながら成長の種を仕込んでいけるかが生き残りへのカギとなる。
[慶大発医療ベンチャー]ケイファーマが進める「iPS創薬」と「再生医療」の2本柱経営
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