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スターティアホールディングス社長兼CEO・本郷秀之「ITインフラ事業とデジタルマーケティング事業の『攻めと守りのDX』で成長を図る」

財界オンライン / 2024年11月4日 11時30分

本郷秀之・スターティアホールディングス社長兼CEO

「IT機器は年々進化し、セキュリティ機器などの一定のニーズがありオーガニックに成長していく。加えて、デジタルマーケティングが成長している」

 複合機やネットワークなどを販売する「ITインフラ事業」と、中小企業の顧客拡大を支援する「デジタルマーケティングSaaS事業」を展開する。

 日本では2023年に国際収支の「デジタル赤字」が5兆円を超えたが、「我々は戦っていかなくてはいけない。日本のIT企業としての責任がある。中小企業の皆様にIT投資の重要性をお伝えするのも我々の仕事」

 例えば、グループ企業のクラウドサーカスが展開しているマーケティングオートメーション(MA、マーケティング施策に関する業務を自動化・効率化する仕組み)ツールである「BowNow」は国産MAツールシェアNo1の製品。「デジタルの力で、人の手を介さずに、お客様に見込み顧客を育てて成果につなげていくことができる」

 スターティアHDは2025年3月期に過去最高益更新の見通しで、3期連続最高益。ITインフラ事業の顧客基盤を活かして、デジタルマーケティングの成長にもつなげている。「ラストワンマイル」と呼ぶ、「人」の力でニーズを掘り起こす。

 デジタルマーケティングを手掛けようと考えたのは約20年前。本郷氏は「IT機器はいずれコモディティ化し、ネットの中でビジネスする時代に変わっていく。今のままでは20年後、30年後に生き残っていけない」という危機感を抱いた。そこで部門を完全に分けて、電子ブック作成ソフトの提供から始めた。

 当初は社内に懐疑論もあったが、今やデジタルマーケティングが大きな差別化要因になっている。ITインフラを「守りのDX」、デジタルマーケティングを「攻めのDX」と呼ぶ。

 ITインフラ事業ではM&A(合併・買収)も柱の1つ。後継者難に悩む地域の販社を従業員、顧客ごと承継し、生産性を高めて再成長に導く。

 26年には30周年。今後もテクノロジーで生産性を高められる新分野を発掘し、成長を図る。

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