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丸山英毅・TMJ社長の 「人生の転機」【ベネッセ他からセコムグループへ持ち株会社変更】

財界オンライン / 2024年11月1日 16時49分

丸山英毅・TMJ社長

当社は福武書店(現・ベネッセコーポレーション)のコールセンター事業から独立分社化し1992年に設立された会社です。現在はコールセンターやバックオフィス業務代行を中心としたBPOサービスを展開し、利便性を向上させることでクライアント企業の成長を支援させていただいています。

 2000年、31歳でTMJに入社した頃、TMJはまだ創立7年目。ベンチャー企業のような社風の中でマーケティングの基礎や自ら事業をつくっていくということを体感しながら学んでいきました。

 またちょうどその当時、銀行法改正で異業種からの銀行業参入の機運が高まる中、ある大手企業がゼロから銀行をつくるといって話題になっていた頃でした。そのATM機械に付属している電話の対応を行うことになったのが当社のコールセンターでした。

 わたしはその担当として前例のない仕事に日々奮闘。この時は先輩と毎日終電を逃しタクシーで帰宅していたのも良い思い出です。

 その後、2015年にプロパー初の社長となり、従業員1万7千人の人生を背負うプレッシャーと日々戦いながら経営にあたっていました。そして2017年にベネッセ、丸紅の持ち株会社からセコムグループの傘下となるという大きな転機が訪れます。その当時セコムグループの中山泰男会長(現・特別顧問)に言われた言葉があります。

「経営は前輪に理念、後輪に利益。必ず理念が先で利益が後でなければいけない」─。わたしはこの言葉を胸に刻み経営の指針にしています。

 現在BPO業界は成熟しつつあり変革期に入りました。コールセンター事業はAIなどのテクノロジーを活用しながら、人だからこそ生み出せる価値提供を磨いていきたいと思っています。

 例えば声色やトーン、電話の背後から聞こえてくる音を察知してお客様の対応をしたり、高齢のお客様が聞き取りづらい音を別の言葉に置き換えて説明するなど、細やかなサービスはAIにはできないことです。

 当社の強みは最高のサービスを届ける「人」。単なるクライアントの業務請負業者ではなく、マニュアルを超えたサービスをお客様に届けることができる人材づくりを、社内大学や研修を通して入念に行っています。

 これからも「TMJの社員はみんな誠実ですね」と言ってもらえるよう、社員全員が営業パーソンのつもりで自分の役割に向き合う会社づくりを行っていきたいと思っています。

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