【経済産業省】データ整備の支援など、生成AI開発で実証実験
財界オンライン / 2024年11月11日 11時30分
経済産業省は10月、生成AI(人工知能)の開発力向上や利活用促進に向けた実証事業を実施すると発表した。AI開発に役立つ良質なデータの整備を支援するもので、ソフトバンクによる事業など3件を採択。データを提供する企業と開発者側双方にメリットのあるビジネスモデルの創出を図る。
経産省によると、業務などに利用する優れたAIの開発には、企業などから得た専門的なデータを学習させる必要がある。ただ、著作権やプライバシー保護の観点に加え、自社の業務がAIに代替される懸念から、国内では開発者側への情報提供を拒む企業が続出。このため、学習にはオープンデータのみを用いるケースがほとんどだという。
今回の実証では、AI開発に役立つデータセットの構築などに掛かる費用を支援。データ提供が利益につながるモデルケースを生み出し、他の企業に波及させる狙いがある。
ソフトバンクは、コールセンターでのやりとりなどを記録したデータを収集。顧客対応やニーズの把握などに役立つAI開発に向けたデータセットの構築費用として、経産省が最大15億円を支援する。
この他、監視カメラ映像のデータを活用し、不審行動や事故などを検知するAIシステムの開発を目指す「セーフィー」(東京都品川区)や、アニメ製作の作業効率化でAIを利用する「オー・エル・エム・デジタル」(同世田谷)の事業を支援対象に選定した。
事業期間はいずれも1年程度を予定。各社から提出される成果報告書を基に、課題の洗い出しやデータ提供のメリットの明確化を図る。結果は、経産省のホームページなどで公表する他、AIの利活用促進に向けたイベントなどでも周知する計画だ。
経産省のある幹部は「今のままではAI開発において、日本が他の国から大きく遅れてしまう可能性がある」と指摘。「先進的な事例をつくっていけるように努めたい」としている。
BNPパリバ証券チーフエコノミスト・河野龍太郎の提言「ポスト岸田の経済課題」
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