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インテージホールディングス社長・仁司与志矢「NTTドコモ傘下入りで豊富な情報基盤を活用した価値提供企業に」

財界オンライン / 2024年11月26日 7時0分

仁司与志矢・インテージホールディングス社長

一般家庭がハロウィンに使う予算はいくらか。男性化粧品の市場規模は何億円か……。

 市場調査分野で国内首位。日本で唯一、消費と販売(企業側)の両方の調査網を持つ。デジタル化によって氾濫する情報を整理整頓する役割を担う。「これまで勘や経験に頼っていたものを数値化して提供してきた」。市場調査の市場規模はここ数年、約2500億円と横ばいが続いているが、自らの役割は「領域を広げること」と語る。

 昨今、マス広告は多様化し、メディアは個別化。それだけに会社として変革を遂げなければ生き残れないという危機感を抱く。そこで調査会社として貢献できる領域を広げる。「調査で収集したデータを通じたマーケティングや、なぜそのような事象が起きているのかというWhyまでを掘り下げ、企業のマーケティングの実行領域の支援もしていきたい」と話す。

 注目領域はヘルスケア。「様々な業種が健康を意識するようになっている」からだ。美味しさに加え、健康的なものを好む傾向が強くなっている。「消費財などはゼロをプラスに変えるが、ヘルスケアの製品はマイナスをゼロに変える。患者ではなく生活者として捉える必要がある」

 NTTドコモの傘下に入ったが、上場は維持。同時に同社が持つ携帯電話サービス契約数9000万超とdポイントクラブ会員1億超の顧客基盤へ一定アクセスが可能になり、貢献できる領域が拡大。「新しいことを恐れずに挑戦できる〝鈍感力〟が自分の強み」と話す。

 異例の経歴だ。幼少期を米国で過ごして帰国し、大学卒業後、医療領域の市場調査を行う会社に就職。自分の調査結果が顧客の意志決定を変え、影響を与えた経験で仕事の楽しさを知ったと語る。その後、上司の誘いを受けて独立。その会社を買収したのがインテージだった。買収された会社のトップが本体のトップとなった。「変革期だからこそ自分が指名された」

 趣味はギターを皮切りに、プラモデル、釣り、料理、ゴルフと枚挙にいとまがない。

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