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会長2人体制へ サントリーHDが10年ぶり 社長交代

財界オンライン / 2025年1月7日 18時30分

新浪剛史氏(左)は会長へ、鳥井信宏氏(右)が社長に

創業家出身の鳥井信宏氏に


 2025年3月25日付で、サントリーホールディングスは10年ぶりに社長交代を行うことを決定した。新浪剛史社長は代表権のある会長職へ、後任は創業家出身の鳥井信宏副社長が社長に昇格する。

「佐治(信忠)会長からバトンを受け継ぎ、いかに連続成長をグローバルで図っていくかを重点的に取り組んできた。特に米・ビーム社の統合は、社運をかけた厳しい挑戦の連続だった。また、次期社長となる信宏副社長の教育も佐治会長から任されたミッションの一つ。信宏氏と二人三脚で仕事を進めてきた中で、十分社長を任せられると判断し社長交代の決断をした」

 新浪氏は12日の記者会見でこのように話した。新浪氏は14年から初の創業家以外の社長としてサントリーグループの経営の舵取りを行ってきた。佐治氏がまとめた米蒸留酒大手のビーム社買収を引き継ぎ、苦労を重ねながらも企業統合の仕上げを行った。

 創業家の佐治氏は留任し取締役会議長を兼務する形で、新浪氏と2人会長体制となる。佐治氏はガバナンス強化に徹し、新浪氏は今後も海外事業を中心に実務執行を行うとし、後任の信宏次期社長と二人三脚で経営実務を担っていく意向を示した。新浪氏と信宏氏は、これまでも率直に意見交換する仲で、強固な信頼関係が構築できている様子。新浪氏は「創業家だから社長が務まるというほど経営は甘くない。信宏氏がリーダーにふさわしいと判断しての社長交代だ」と強調した。

 佐治氏から新浪氏への信頼も厚く、引き続きサントリー経営で会長職を任せるということ。また新浪氏も佐治氏へ尊敬の意を持ち期待にこたえ、信頼関係は堅いとみられる。創業家のオーナーシップを発揮しながらグローバル化を推進していく。

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