【2025年をどう占いますか?】答える人 ミス・パリ・グループ代表・下村朱美
財界オンライン / 2025年1月9日 11時30分
人を磨くことが大事!
─ ミス・パリ・グループ代表の下村朱美さんは日本再生に何が必要だと考えますか。
下村 日本再生のためには、やはり希望が必要だと思います。将来に対して、若い人たちがどれだけ希望を持てるかが大事だということで、JNB(日本ニュービジネス協議会連合会)でも子供たちとの対話授業をしています。
子供たちに将来の夢を聞くと、良い大学へ行って大企業に勤めるとか、公務員になりたいと答えるんですね。親がそう言っているのでしょう。世の中が不安定になってくると、親がこういう気持ちになるのも理解できます。
そうした中で、私たちは将来の選択肢の中に起業を入れてください。アニメやゲームの仕事もあるんですよと。子供たちの中で、好きなことが仕事になるんだ、起業という道があるんだということに気づくきっかけになってほしいと思います。
─ 改めて、下村さんが起業したときの思いを聞かせてもらえますか。
下村 私は自分自身がエステティックサロンに通って体験したことで、何のためにこの化粧品を使っているのか、何のためにこの技術が必要なのかということを論理的に説明して欲しいと思ったことがきっかけで、1982年に1店舗目を大阪・難波でオープンしました。
技術者もお客様も互いに安心してサービスを進められるサロンをつくろうと、スタッフの研修にはかなり力を入れました。90年に大阪でスクールを開校し、本格的な人づくりを始め、2008年にスクールを学校法人化。2年制の専門学校を開校し、その後、23年に4年制のビューティ&ウェルネス専門職大学を開学しました。
─ 創業時からそうした探求心があったわけですね。
下村 ええ。大学の中には研究所がありまして、この機器がどのように身体や肌に作用するのか、安全性や有効性を論理的に解明していく。私たちは、生身のお客様相手の仕事ですので、間違った指導や危険な施術をしてはいけません。多様化するお客様のご要望に、論理的、科学的に検証された安心できるサービスを提供していきたいと思っています。
これからはウェルネス(健康)の時代だと思います。多くの人が心身ともに健康で、美しく豊かに生きたいと願っています。その方法を学ぶための専門職大学を開学させました。私たちサービス業の商品はやはり〝人〟ですから、人を磨くことが大事です。人が技術や商品、サービスを磨き、お客様を輝かせる。この思いは今までも、これからも変わりません。
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