IP価値の最大化目指すソニー KADOKAWAと資本提携
財界オンライン / 2025年1月23日 11時30分
「当社IP(知的財産)の価値最大化と中長期での企業価値向上に大きく寄与するものと確信している」
こう語るのは、KADOKAWA社長の夏野剛氏。
ソニーグループとKADOKAWAが資本業務、ソニーが約500億円でKADOKAWAの株式を取得。すでに取得済みの株式と合わせて、ソニーはKADOKAWAの株式約10%を保有する筆頭株主となる。
提携の狙いは、両社が保有するIP価値のグローバルでの最大化にある。今後は実写映画・ドラマ化やアニメ作品の共同制作の他、KADOKAWAのアニメ作品のソニーグループによるグローバル流通の拡大、新たなクリエイターの共同発掘などを進めていく方針だ。
「クリエイターの創造性を解き放ち、無限の感動が生み出される世界を目指す。そうした未来に向け、クリエイターやファン、パートナーと共に、(事業の)境界を超えたIP価値最大化を着実に進める」
近年、ソニーグループ社長の十時裕樹氏はこのように繰り返す。昨年5月の経営方針説明会でも、映画や音楽といったコンテンツIPの獲得や、IPの制作を担うクリエイターの支援を強化していく考えを強調した。
すでにソニーグループの売上の過半を占めているのは、ゲームを含むコンテンツ事業だ。
ただ、足元では主力のゲーム機『プレイステーション(PS)5』の販売が鈍化。コロナ禍の影響が薄れて巣ごもり需要が減少。PS5の販売台数は2023年度の2080万台に対し、24年度は1800万台程度と予想。出荷台数やゲーム事業の収益計画を下方修正する場面も出ている。
ソニーグループは27年3月期までにIPの買収などに1兆8000億円を投じる計画。今回の、出版・書籍、ゲーム、アニメなど、多彩なIPを有するKADOKAWAへの資本提携もその一環。競争の激しいコンテンツ業界でどう存在感を高めていくか、ソニーのソフト戦略の舵取りが問われる。
VAIO社長・山野正樹「PCメーカーとして価格以上の価値を伝え、信頼できる商品をつくり続けることが大事!」
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