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【農林水産省】コメ価格政府介入せず 高止まり25年も継続?

財界オンライン / 2025年1月27日 11時30分

コメの価格が高止まりしている。農林水産省が発表した2024年産米の11月の相対取引価格(卸値)は、全銘柄平均で玄米60㌔・㌘あたり2万3961円と、前年同月比で57%高かった。

 農林水産省によると、24年夏の品薄を受けて集荷業者の買い付け競争が激しくなっている。付き合いのなかった業者が農家を直接訪ね、高値で契約を迫るケースもある。JA全農など主要な集荷業者がこうした業者に買い負けることも多いという。

 スーパーなど小売りの現場でも、5㌔・㌘3000円は当たり前で4000円前後の商品も目立つ。割安な銘柄を売り場に並べたりして、目先の安さを訴える店もある。

 昨年9月6日の記者会見で、坂本哲志農水相(当時、現自民党国会対策委員長)は「新米が順次供給され、円滑なコメの流通が進めば、一定の価格水準に落ち着いてくる」と述べた。しかし、その見立ては大きく外れている。総務省が発表した11月の消費者物価指数でも、コメ類は前年同月より63・6%上昇して過去最大の伸びとなった。

 高騰する米価に打つ手はないのか。

 江藤拓農水相は12月20日の記者会見で「市場価格に国が介入することは正しいことだと思わない」と語った。食管制度の時代に、米価維持のため720万㌧の余剰在庫を抱え、3兆円の処理費用を投じた例を引いて「コメは極めてコントロールが難しい」とも強調した。

 品薄で議論となった政府備蓄米の放出についても、江藤農水相は「食糧法に価格の変動に対応して備蓄米を出すという条項はない」と述べ、価格の高騰を理由とする放出も否定した。

 コメの値上がりは今年の端境期まで続くと予想する専門家もいる。今年も貴重なコメをかみしめる1年になりそうだ。

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