【「焼肉きんぐ」を運営する物語コーポレーション】加藤央之社長の「地元の消費者に選ばれる”地域一番店”を目指す!」
財界オンライン / 2021年7月29日 18時0分
かとう・ひさゆき
1986年愛知県生まれ。神奈川大学法学部卒業後、2009年物語コーポレーション入社。19年お好み焼事業部事業部長、20年2月業態開発本部本部長兼デジタルマーケティング部部長、同年7月副社長などを経て、同年9月に34歳で社長就任。
手頃な価格帯で食べ放題
コロナ禍で外食市場は縮小しています。例えば、月3回行っていた外食機会を2回や1回に減らす動きが出てきているからです。それに伴い、今後は「あのお店に行きたい」「せっかく食べるなら、これ」といった〝選ばれる要素〟が重要になります。
当社の焼肉食べ放題チェーン「焼肉きんぐ」は郊外立地で主に多人数のご家族などにご利用いただいています。席に座ったままタッチパネルで注文でき、これまでの「安かろう、悪かろう」という焼肉の食べ放題とは一線を画した高品質な厚切りのお肉をお腹一杯食べられます。
当社が選ばれている要素として、1人100分で2980円(きんぐコース=税抜き)と他では真似のできない価格帯であることに加え、1皿当たりの食材の量を緻密に計算することで「いろいろな種類のお肉やサイドメニューが食べられる」というお客様の満足度があります。
材料費はかかります。しかし、お得さで差別化し、集客するのが食べ放題です。多くのお客様を迎え入れ、一定規模の売上高を確保する必要から、約90坪ある「大箱」の店舗を構えているのです。
また、常においしい状態で焼肉を食べてもらうため、店舗の従業員が客席を回っておせっかいに焼き方を指南する「焼肉ポリス」も選ばれる要素になっています。お陰様でコロナ禍の中でも2021年6月期業績も増収増益を見込んでいます。
「自分らしく生きる」社風で
今後は当社の持っている強みを引き続き伸ばしていきたいと思っています。その強みとは、社員それぞれが主体的に改善策を考え、上司・部下関係なく、意見をぶつけ合う。間違っていても構いません。自分の思ったことを言って議論を巻き起こしていく創業以来続く社風です。
焼肉の食べ放題といっても、1皿当たりの量やメニュー、店舗運営など小さな改善を何度も何度も積み重ねて磨き続けています。これは決して簡単に真似できるものではありません。議論を巻き起こし提言をすることが、社員が「自分らしく生きる」ことにつながります。まさに自分の物語をつくっていくのです。
当社には焼肉のほか、「丸源ラーメン」や寿司・しゃぶしゃぶ業態の「ゆず庵」、「お好み焼本舗」など、国内に13、海外に3業態があります。国内外の店舗数も580(2021年7月21日時点)を超えました。今後も未来を右肩上がりにする行動ができるよう、投資も拡大し、地域一番店を目指していきます。
【家計を直撃!】油や小麦粉から肉類、野菜まで値上げに苦悩する食品・外食企業
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