【新宿再開発】『小田急百貨店』本館が2022年9月で営業終了へ
財界オンライン / 2021年8月1日 7時0分
小田急百貨店は、2022年9月末で新宿店本館の営業を終了することを決めた。親会社の小田急電鉄や東京地下鉄が推進する新宿駅西口の再開発工事に伴うもので、同年10月以降は隣接する新宿西口ハルクを改装して営業を継続する。
小田急百貨店新宿店は1962年に、現在の新宿西口ハルクで開業。50年以上に渡って新宿駅西口を象徴する建物として営業を続けてきた。来年10月以降に建屋を解体。2029年度の竣工を目指して、地上48階建て、高さ約260㍍の高層ビルを建設。高層部にはオフィス、中低層部には商業施設が入居する予定だ。
小田急関係者は「近年、多くの百貨店がSC(ショッピングセンター)業態と融合した新しい売場づくりを展開するなど、消費者ニーズに合わせた変化が加速している。こうした業界全体の動きも見据え、新宿のポテンシャルを活かせる計画としていきたい」と話している。
1日約380万人という世界一の乗降客数を誇る新宿駅。駅の周辺には、伊勢丹、髙島屋、京王百貨店、小田急百貨店と、4つの百貨店が、し烈な販売競争を繰り広げている。
ただ、近年は少子高齢化や人口減少時代にあって百貨店市場が縮小。昨年からのコロナ禍もあって、小田急新宿店の2020年度の営業収益は前年同期比39・2%減の557億円。インバウンド(訪日客)の蒸発もあり、新宿店の免税売上高は同84・8%減少した。
現時点で新たなビルに小田急百貨店が入居するかは決まっていない。新たなオフィスや商業施設をどうつくっていくか。新たな新宿の玄関口がどう変貌するかは未知数だ。
オフィス空室率は上昇、住宅価格は上昇と二極化 混沌とする不動産市場の行方
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