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【総務省】外資規制違反問題を受け、放送事業者の提出書式変更

財界オンライン / 2021年8月13日 18時0分

総務省は、フジ・メディア・ホールディングス(HD)と東北新社による放送法の外資規制違反問題を受け、放送事業者と放送持ち株会社が認定や免許申請の際に提出する書類について、外資比率を正確に把握できる様式に変更する対応策を公表した。年内の政省令改正を目指す。有識者会議に当面の対策として示した。

 現在の書類では、事業者によっては1%未満の議決権保有者や外資比率の計算過程が把握できない。このため申請書や添付書類の様式を変更し、規制の実効性を確保する。具体的な書式は今後検討する。今後、現行の規制や審査体制などを検証し、年内に抜本的な改革の方向性も提示する。

 武田良太総務相は「チェック機能が働かない制度となっており、今般の違反事案は起こるべくして起きた」と指摘。外資比率を確実に把握できる制度に改める意向を示している。政府は会議での議論を踏まえ、放送法改正案を来年の通常国会に提出したい考えだ。

 放送法は外資の議決権比率が20%以上になった場合、放送持ち株会社などの認定を取り消すと規定。フジHDが一時違反していたほか、東北新社は申請時に違反していた子会社の事業認定が取り消された。

 一方で総務省は、東北新社から接待を受けて減給処分となった井幡晃三放送政策課長について、情報通信研究機構(NICT)総務部副部長に出向させる人事を決定。事実上の更迭とみられる。同様に東北新社による接待問題で減給処分を受けた玉田康人官房総務課長についても、官民ファンドの海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)常務理事に出向させる。

 この他、東北新社やNTTからの接待問題で前任の谷脇康彦氏が辞職し空席となっていた郵政・通信担当の総務審議官には竹内芳明総合通信基盤局長を起用する。

【総務省】接待問題で第三者委報告 「行政ゆがめられた」と結論

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