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【偽装問題相次ぐ三菱電機】辞任の杉山前社長に代わり、漆間氏が新社長に

財界オンライン / 2021年8月24日 11時30分

辞任した杉山武史・前社長

「創立以来、危急存亡の危機に直面している。全社一丸となって変革に取り組む」と語るのは、前社長の杉山武史氏の辞任に伴い、7月28日付で三菱電機の社長に就任した漆間啓氏。

 社長交代の引き金になったのは、長崎製作所における鉄道車両設備の性能検査での長年にわたる偽装。不正行為は少なくとも1985年から続いていて、検査を実施していなかったり、架空のデータを自動的に生成するソフトウエアまで使用して適正に検査をしたように見せかけたりしていた。

”電機業界の優等生”と呼ばれてきた三菱電機。2008年秋のリーマンショック後も競合他社が低迷する中、5%前後の営業利益率を維持し、市場からの評価では日立製作所をも凌ぐ時代が続いた。だが、ここにきての不祥事の多発に企業としての体質が問われている。

 偽装検査は一時期、日産自動車や神戸製鋼所、東レなどの大手メーカーで相次いで表面化。三菱電機でも子会社が産業用ゴム部品で品質データの偽装や検査の省略といった不正があり、再発防止策に力を入れてきた。

 ただ、今回、三菱電機で発覚した不正については過去の社内調査では発見されなかった。杉山前社長も辞任にあたって、社員の自殺などの労働問題やサイバー攻撃による情報流出など”不正のオンパレード”というべき社内の体制に言及。杉山氏が辞任を決めたのも、相次ぐ不祥事、そして全く改善されない状況に責任を取らざるをえなかった格好だ。

 三菱電機は事業部の独立性が特徴。事業部門の独立性は製品やサービスの開発ではメリットがあるが、他の部門や経営層からはブラックボックスが多くなる。事業部の強さのマイナス面だけが浮き彫りになってしまっているのが、今の三菱電機の現状かもしれない。

 経営とは、トップダウンとボトムアップのバランスによって成り立っている。検査偽装が相次いだ責任はトップ、現場(ボトム)双方にある。その上で同社はトップ交代によって、膿を全て出し切ることができたのか? 市場では、留任した会長の柵山正樹氏の責任を問う声も上がっている。

【三菱電機】杉山社長が辞任 なぜ不適切検査が何度も相次ぐのか? 
 

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