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【総務省】デジタル庁発足も、マイナンバーカード普及はなおも課題

財界オンライン / 2021年10月3日 11時30分

マイナンバーカードの発行枚数が5千万枚を超える見通しだ。総務省によると、8月25日時点で有効申請受け付け数は累計で約5105万枚。それでも交付率は4割に満たない。政府は2022年度末までに全国民にマイナンバーカードを行き渡らせる目標を掲げているため、武田良太総務相は「着実に交付数は増えているが、政府全体としてさらなる取り組みが求められる」と強調している。

 総務省は、PR強化で、フリーアナウンサーの田中みな実さんや俳優の佐々木蔵之介さん、黒柳徹子さんを起用したテレビCMの放映を開始。市区町村の庁舎以外で申請を受け付ける出張窓口の設置支援も進めており、自治体に対し新型コロナウイルスワクチンの接種会場周辺での積極的な実施を働きかけている。

 目標達成には交付体制強化も課題だ。申請に対し、発行の手続きが遅れており、8月25日時点の交付済み件数は累計で約4726万枚となっている。

 総務省は、マイナンバーカードの所有者に最大5千円分のポイントを与える「マイナポイント」事業について、9月末までとしていた登録の期限を年末まで延長した。登録手続きはカードを使って行う必要があるため、期限を延長することで発行が遅れている人も利用できるようにする。新型コロナの流行が続く中、カードを受け取りに来る人で市区町村の窓口が混雑するのを避ける狙いもある。

 この事業はカードの普及と消費喚起が狙いで、昨年9月に始まった。キャッシュレス決済で利用額の25%、最大5千円分のポイントがもらえる。今年4月までにマイナンバーカードを申請した人が対象。

 マイナンバーカードは10月から健康保険証との一体利用が本格的に始まる見通し。9月にはデジタル社会形成の司令塔デジタル庁が発足した。マイナンバーカードの活用を行政のデジタル化の柱と位置付け、運転免許証との一体化や、一部機能のスマートフォンへの搭載などの利便性向上が計画されている。

【総務省】マイナンバーカードの申請急増も交付追い付かず

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