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【経済産業省】中国がTPP参加申請 主導権狙うも実現乏しく

財界オンライン / 2021年10月6日 11時30分

中国が環太平洋経済連携協定(TPP)への参加を正式に申請した。米国によるTPP復帰が見込めない中、インド太平洋地域での主導権を握る思惑が透ける。ただ、加入を果たすには多くの分野で中国国内の制度改革が必要なため、現時点では実現可能性は極めて低い。 

 TPPは日本、カナダ、豪州など11カ国が署名した自由貿易・経済活動のルールを定めた通商協定。中国は9月16日に寄託国であるニュージーランドに参加申請書を提出した。

 協定は「極めて高いレベルの内容」(西村康稔経済再生担当相)とされ、公正な競争が担保されるよう国有企業を補助金で優遇することを禁じるほか、知的財産権の保護、政府調達の透明性確保などを求めている。

 TPP加入交渉入りには、最高意思決定機関「TPP委員会」での全会一致による決定が必要。国有企業を補助金で優遇する政策や模倣品の大量流通、新疆ウイグル自治区での強制労働など問題が山積しており、世界が中国に向ける視線は厳しい。

 しかも、沖縄県・尖閣諸島の領有権問題や、豪への貿易制裁など2カ国間でさまざまな懸案を抱えているため、日本政府内では「交渉入りすら難しい」(経済官庁幹部)との見方が根強くある。シンガポールなど一部の国は歓迎の意を表明する一方、今年の議長国を務める日本などは慎重だ。 

 日本の関係閣僚は「高いレベルを満たす用意ができているかしっかり見極める必要がある」(茂木敏充外相)と口をそろえており、中国の加入に懐疑的な見方を示している。

 半導体のサプライチェーンの強化をめぐり、欧米は台湾との連携を目指している。こうした動きをけん制する狙いから、中国が手を挙げたとの受け止めもある。これにより、現状ではTPPに関心のある台湾が加入を申請することが難しくなった。

 トランプ政権下でTPPを離脱した米国は、復帰に慎重な姿勢を崩していない。日本政府関係者は「今回の問題で一番困っているのは台湾だろう」と話している。

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