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ECBが利下げの口火を切るのか!?

財経新聞 / 2024年5月14日 8時44分

●ECBが6月利下げ開始を示唆

 ロイター通信は、ECB(欧州中央銀行)が6月の理事会で利下げを開始する公算が高いと報じている。5月11日の理事会では政策金利を維持している。

 5月10日に発表された、4月10日-11日の理事会の議事要旨で、ユーロ圏のインフレ率が2.0%に低下するとの見通しが示されたことを受けてのことだった。

 インフレが高止まり、FRB(米連邦準備理事会)は利下げに踏み切れない中、ECBが利下げの口火を切り、他の中央銀行も本格的に利下げへと動くのだろうか?

●欧州のインフレ事情と他国の利下げ

 ロシアのウクライナ侵攻による輸入コストの高騰を受け、欧州のインフレ率は2022年10月には米国を超える10.6%まで上昇したことがあった。

 しかし、2023年から2024年は暖冬によってインフレが和らいだこともあり、右肩下がりでインフレ率が低下している。

 ブラジルやメキシコなどの新興国はすでに利下げを開始している。非ユーロ圏ではスイスが3月に利下げを開始し、スウェーデンも5月8日に8年ぶりに利下げした。

 英国は利下げが遅れると見られている。

●気になる利下げ回数、新たな通貨戦争に発展も?

 利下げは既定路線と見られているが、年内何回利下げするかが焦点になる。

 市場予想では、ECBが6月から3回利下げすると見られており、FRBの1回を上回る。

 ECBのラガルド総裁は4月に「ECBはFRBに依存しているわけではなく、データに依存している」としており、米国経済の動向には注目しているとしつつ、あくまで独自路線であることを強調している。

 ラガルド総裁は経済について、製造業の需要低迷と製剤成長に対するリスクは下振れ傾向にあると語っており、景気への危機感がある。

 このままいくと、ユーロは安くなり、ドルは相対的に高くなってしまう傾向は避けられない。ユーロは4月に一時1ユーロ=1.06近辺まで下落したが、動向次第でさらにユーロ安が進む可能性もある。

 3月に利下げしたスイスはスイスフラン高を未然に防ぐ目的だったと見られており、通貨戦争に発展するリスクもある。

 ECBの利下げ開始が世界の金利に影響を与えることが考えられ、日本も無関係とはいかないだろう。

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