原油先物、3カ月ぶり高値の要因は!?
財経新聞 / 2024年7月14日 18時59分
●原油先物が83ドル台に
原油先物が7月に入り、上昇している。北海ブレント先物が一時1バレル=85ドル台、WTIも4月末以来の1バレル=83ドル台を付けた。ロイター通信によると、OPEC(石油輸出国機構)は10日に発表した月報で、2024年の石油需要予測について、前年比で日量225万バレル、25年には日量185万バレルそれぞれ増加するとの従来予測を据え置いた。
背景には経済成長が堅調なことで、旺盛な旅行需要が航空機の燃料消費を活性化させるとの見方がある。
利下げへの期待から米国の経済指標に神経質になり、地政学リスクも燻る中、原油先物の価格はこれからどうなるだろうか?
●上昇の要因
EIA(米エネルギー情報局)が発表した5日までの1週間の米原油在庫の減少幅は、予想を大きく上回る結果となった。7月5日の雇用統計では、労働市場の減速が顕著となり、FRBパウエル議長は9日の議会証言で利下げの根拠が強まっていることを示唆するなど、ここにきて利下げへの期待が高まっている。
イスラエルとハマスのガザでの紛争は収束の見込みがなく、さらにイスラエルとレバノンの武装組織ヒズボラとの攻撃の応酬も激化している。
米国原油の主要産地テキサス州をハリケーン「ベリル」が襲い、一時人員が避難するなど、原油への被害も懸念されたが、被害は最小限に留まったと見られている。
●どこまで上がるのか?
原油への需要は高い状態を維持しながら、景気の減速により利下げへと動かざるを得なくなっており、より原油高になりやすい状況となっている。9月の利下げへの期待は日に日に高まっており、12月に2回目の利下げもあり得るという予測も出てきている。11日に発表されたCPIの結果は前月比で-0.1%となっており、景気の減速が確信に変わりつつある。
CPIの結果を受けて、WTIは再び1バレル=83ドルに回復したが、この先90ドルさらに100ドルまで上昇するかは疑問符がつく。
OPECプラスの自主減産が10月以降どうなるか、11月の米大統領選挙の結果などを控えており、まだまだ波乱要素は多く、値動きも限定的になるかもしれない。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1iPhoneの「ホームボタン」が消えていく深い意味 「心の支え」だった人はどうすればいいのか?
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 13時0分
-
2CoCo壱「わずか3年で3回目の値上げ」は吉と出るか 過去の値上げでは「客離れ」は見られないが…
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 17時30分
-
3「離職率が低い大企業ランキング」トップ100社 単独従業員が1000人以上の会社を対象に調査
東洋経済オンライン / 2024年7月16日 6時0分
-
4「日本でしか手に入らない」カレーパン、なぜ外国人観光客に人気? チーズ入りカレーパンに「私の心臓は高鳴った」【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月15日 22時0分
-
517年ぶり消費増税、強気の「展望リポート」に3人反対=14年上半期・日銀議事録
ロイター / 2024年7月16日 9時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)