百貨店とSCの6月売上、前年比2桁割合の増加 気温上昇で夏物好調
財経新聞 / 2024年7月26日 8時9分
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が6月度の売上高を発表。好天による気温上昇で夏物商材が動いた結果、共に好調な売上だったことが分かった。
■百貨店は気温上昇で夏物商材が好調
25日、日本百貨店協会が6月度の全国百貨店売上高概況を発表。売上高は前年同月比(店舗数調整後)14.0%増の5,018億3,247万2,000円となり、28カ月続で前年同月を上回った。5月(前年同月比:14.4%増)に続いて2カ月連続で10%超の増加となった。新型コロナ前の2019年6月比でも8.2%増となり、プラスが続いている。円安効果で、インバウンドが調査開始以来2番目に高い661億円と好調。遅めの梅雨入りとなったことで、好天による気温の上昇が夏物商材の売上好調につながった。
■京都、大阪、福岡で20%超の増加
大都市では、10都市中9都市で前年同月を上回った。その中では札幌(前年同月比:16.3%増、以下同じ)、東京(16.0%増)、名古屋(18.4%増)、京都(20.9%増)、大阪(22.4%増)、神戸(13.3%増)、福岡(28.9%増)で2桁割合の増加。一方で、広島(8.7%減)のみ前年同月を下回った。地区別では、7地区中6地区で前年同月を上回った。特に中部(7.9%増)、近畿(5.5%増)、四国(4.8%増)でプラス幅が大きめ。反対に東北(0.1%減)のみが前年同月を下回っている。
商品別売上高では多くの分野で前年同月を上回った。その中では紳士服・洋品(13.7%増)、婦人服・洋品(17.5%増)、身の回り品(30.0%増)、化粧品(13.1%増)、美術・宝飾・貴金属(34.8%増)、家電(16.9%増)などで大きく伸びた。生鮮食品(1.9%減)、その他食料品(2.3%減)、商品券(4.4%減)の3分野では前年同月を下回った。
■ショッピングセンターも夏物商材が好調
同日、日本ショッピングセンター協会が6月度のSC販売統計調査報告を発表。売上高は前年同月比10.7%増の5,949億788万8,000円となり、百貨店同様に28カ月連続で前年同月を上回った。気温の上昇により、ファッションでは夏物衣料が、雑貨や化粧品では紫外線対策や暑さ対策の冷感アイテムが好調だった。飲食では旅行客やイベント参加客、宴会などのグループ利用が好調だった。
■大都市、その他の地域は全て前年同月比プラス
売上のうち、テナントが前年同月比11.6%増の4,600億8,744万1,000円、キーテナントが同7.4%増の1,348億2,034万7,000円となり、全体同様に28カ月連続で前年同月を上回っている。大都市、その他の地域は共に全て前年同月を上回った。大都市では仙台市(前年同月比:12.5%増、以下同じ)、千葉市(11.0%増)、東京区部(12.3%増)、名古屋市(12.0%増)、大阪市(16.9%増)、神戸市(17.1%増)、福岡市(14.2%増)、その他の地域では中部(15.7%増)、中国(11.7%増)、九州・沖縄(12.7%増)で2桁割合の増加だった。
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