札幌駅前の「北4西3地区再開発」、札幌市長が権利変換計画を認可
財経新聞 / 2024年8月10日 10時36分
札幌市中央区の西武百貨店札幌店跡地などを、商業施設とオフィスなどで構成する高層複合施設に建て替える札幌駅南口北4西3地区市街地再開発事業(中央区北4条西)で、権利変換計画が秋元克広札幌市長から認可された。組合員として計画に参画している平和不動産が明らかにした。再開発組合は2028年夏の完成を目指して事業を進める。
計画地は札幌駅南口の駅前広場前約1.1ヘクタール。施設は地下7階、地上32階建て、高さ165メートルの約20万3,000平方メートル。地下に駐車場、地下と低層階に商業施設、中高層階にオフィス、宿泊滞在施設が入る予定で、商業施設の核として家電量販店大手のヨドバシカメラが出店するとみられる。
計画地が2009年に閉店した百貨店の西武札幌店跡を含む札幌駅南口の一等地だけに、商業施設で札幌駅前のにぎわい形成に貢献するとともに、高機能オフィスで札幌市のビジネスを先導し、働き方改革やビジネス交流を支えるのが目的。同時に市営地下鉄南北線さっぽろ駅の機能強化や地下歩行者ネットワークの充実も進められる。
地権者らが2019年度に準備組合を設立し、2021年度に都市計画決定、2023年度に本組合へ移行した。西武札幌店跡を取得したヨドバシホールディングスが代表を務め、平和不動産、ダイビルなどが参画している。建設工事は8月中に着手する計画。
札幌市内では、北海道新幹線の2030年度末札幌延伸や、札幌市が誘致を目指していた2030年冬季五輪を見越して各地で再開発が進んでいるが、北海道新幹線はトンネル工事の遅れなどから2030年度延伸が困難になり、2030年冬季五輪はフランスのアルプス地方で開催と決まった。1972年の札幌五輪に合わせて整備されたビルの建て替え計画も多いが、一部はブレーキがかかり始めている。
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