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逆イールド解消は景気後退と株価暴落のサインか?

財経新聞 / 2024年9月7日 9時32分

●株価が下落する中、逆イールド解消へ

 3日の米国株式市場は、経済指標の悪化や米半導体大手エヌビディアが大幅下落したことなどをきっかけに、約600ドル下落した。その後も下落基調は続き、日経平均も3万7000円台を割り込むなど、回復基調に水を差された格好となっている。

 米シカゴ連銀総裁が「経済データが複数回の利下げを正当化している」と発言するなど、大幅利下げへの意識が高まっている。

 米国債相場は、2・10年債が一時順イールドに戻り、株式相場では警戒感が強まっている。

 2022年7月以来、2年以上続く逆イールドが解消されたことになるが、過去には逆イールド解消時に株価が10%以上下落したこともある。

●逆イールド解消とは?

 逆イールドとは、短期債利回り(短期金利)が長期債の利回り(長期金利)を上回ることであり、長短金利の逆転現象である。

 一般的には長期金利の方が短期金利よりも高くなるため、その状態を順イールドといい、逆イールドは反対に当たる。

 金利が下がると予想されると、長期債券への需要が高まる。今回長短金利が逆転し、逆イールドが解消された。

 逆イールドが解消されたことで、景気後退に向かうわけではなく、景気後退が起きて利下げを早めた結果、長期金利が上昇し正常化に向かうことが多い。

●気になる今後の相場と景気

 順イールドになることが、必ずしも景気悪化を示すわけではない。順イールドから逆イールドになると、将来の経済不安が高まった異常事態である証でもあるため、景気後退や株価の下落を招きやすい。

 過去には、1998年、2000年、2007年と、逆イールド解消後1年以内に株価の大幅下落があり、意識せざるを得ない。これらの3事例はアジア通貨危機、ITバブル崩壊、サブプライムローン問題があった年でもある。

 しかし米経済の強さは、逆イールド解消でも乗り切れるという楽観的な見方もある。

 この数日、ISMやPMIなどネガティブな経済指標が出ているが、米新規失業保険申請件数などは予想よりポジティブな結果となった。

 逆イールドの解消よりは、経済指標や雇用統計などを意識する方がいいかもしれない。

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