8月CPIで暴落相場回避か!? 再び円安・株高へ?
財経新聞 / 2024年9月12日 17時24分
●8月のCPIが予想上回る
9月11日に発表された8月の米CPI(消費者物価指数)は、総合CPIは鈍化傾向が続いたが、食料・エネルギーを除いたコアCPIは予想を上回った。9月17日~18日に行われるFOMC(連邦公開市場委員会)で、0.5%の大幅利下げに動くという予想は後退した。これを受けて、NYダウは120ドル値上がりして取引を終え、12日の日経平均も、それまで続落していた割安感もあり、1200円超値上がりするなど、市場からは好感された。
大幅利下げの可能性が後退することで、9月に入って下落が続いていた市場も落ち着きを取り戻し、再び円安・株高へと向かうのだろうか?
●ソフトランディングなのか?
今回のコアCPIは、予想の0.2%に対して0.3%の上昇だった。予想以下だったならば、大幅利下げが意識されただろうが、数値としては大きなインパクトは無かった。総合CPIは予想通りだったが、+2.5%は2021年2月以来の水準である。
市場の関心は米国景気が減速しているか、それによる利下げ幅に関心が移りつつある。
ただ、依然インフレへの警戒感は強い。ガソリン価格は下がったが、それ以外のサービス価格などは上昇が続いており、FRBとしては難しい舵取りが迫られる。
●大統領選挙も気になるところ
同じ11日には、ハリス副大統領、トランプ前大統領の両大統領候補によるTV討論会が行われた。結果はハリス氏が優勢との意見が多いが、まだまだ不確実性要素が強い。為替の動きはTV討論会の結果を反映されたとは考えづらいが、株価は住宅関連株とEV(電気自動車)関連株が上昇し、仮想通貨関連株が急落するなど、ハリス氏が勝利することを想定する動きが目立った。
ただ大統領選挙の行方には、CPIの指標やFRBの利下げが影響する可能性もある。
バイデン政権では物価上昇が批判の的となっており、トランプ氏も度々批判している。
トランプ氏は、大統領選挙まで利下げをするべきではないとも発言しており、大統領に就任すれば、利下げペースにも影響が出かねない。ハリス政権なら、FRBもバイデン政権時の対応を踏襲するだろう。
今後のCPIの結果でインフレが鎮静していないことが明らかになったり、もしくは景気減速が顕著な他の指標が出れば、ハリス氏不利な状況へと変わることもありえる。
利下げ幅だけでなく、大統領選も左右するCPIに今後も注目である。
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