創業者の強い思いが、今日の能美防災の礎となりNO1企業に押し上げた
財経新聞 / 2024年9月17日 8時54分
能美防災(6744、東証プライム)。火災報知器や消火設備機器の最大手。発行済み株式の50%余りを有する、セコム系列。
能美輝一氏により、大正5年に創立された。輝一氏の先を見据えた発想が、今日の能美防災が生まれ業界NO1になった源流であることは間違いない。
輝一氏は「火災に対する基本は予防」だと説いた。江戸時代の延焼家屋の消火は、消すのではなく壊す。そんな流れが明治時代を跨いで大正時代になっても、基本だった。
「予防体制の整備こそ肝要」と、後藤新平(明治/大正期の有力政治家)をはじめ、行政/経済界/軍部などのお歴々に広範に説いて回った。そして自身は、予防機器・消火機器の開発に取り組んだ。大正13年には自動火災報知機を開発、防災事業を開始した。能美防災の存在を広範に認識させることになったのは、例えば・・・
*昭和8年: 三十三間堂(本堂は国宝)に自動火災報知機を設置。11年の火災を未然に防いだ。直後、皇居に設置。
*昭和9年: 日本海丸(特設艦船)、朝海丸(軍艦)に設置。
遡り始めたらきりがないが、現在でも「国宝:東大寺」「みなとみらい地区に聳える横浜ランドマークタワー」「トミンタワー東雲」などに設置されている。プロ野球球場の福岡ドームには「遠赤外線火災予防装置/照準カメラ連動型水泡システム」が導入されている。
収益面では前2024年3月期の「12.3%増収、31.3%営業増益、22.1%最終増益」に続き今3月期も、「1.9%の増収(1208億円)、3.7%の営業増益(121億円)、0.3%の最終増益(86億円、史上最高益更新)」予定で立ち上がり第1四半期は「前年同期比11.1%増収、5億7000万円営業利益(1億3500万円損失)、3億7100万円純益(200万円損失)」で通過している。
そして配当でもコロナ禍の影響を受け21年3月期は「27.0%営業減益、27.5%最終減益」の結果、33円配に据え置かれたが以降は増配が続き前期は53円配へ。そして今期も「7円増配60円配」計画。無借金経営という好財務体質が背景にある。
能美防災は中長期ビジョンとして、2029年3月目標「売上高1700億円以上(24年3月期実績1185億円)/営業利益率10%以上」を掲げている。
さて、そんな能美防災とどう向き合うか。本稿作成中の時価は2600円台前半。予想税引き後配当利回り1.81%余。8月5日に大暴落相場の中で1958円まで値を消したが、9月9日に2657円まで回復し高値ゾーン。好配当利回りを享受しつつ、様子見が賢明か・・・
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