地味だが着実に収益を積み重ねる:モリトはじっくり付き合う余地あり!?
財経新聞 / 2024年10月9日 16時14分
モリト(9837、東証プライム)。服飾付属品の大手。米社買収で金属ホックは世界首位級。自動車内装部品なども手掛ける。
モリトに四季報のパラパラ読みで目が留まったのは、業績欄の見出し【増益続く】だった。
確かに2020年11月期こそは「11.4%減収、50.6%営業減益、8円減配18円配」も以降前11月期までは「7.1%増収、89.1%営業増益、8円増配18円配/11.1%増収、30.7%営業増益、6円増配32円配/0.1%増収、16.4%営業増益、23円増配55円配」。
ちなみに前11月期は54円配計画だったが渋い修正増配。そして今11月期も「5.1%増収(510億円)、5.5%営業増益(26億円)、3.7%最終増益(23億円)、3円増配58円配」計画で立ち上がり、開示済みの第2四半期実績は「237億4900万円、14億8300万円、13億9300万円」と、利益の上振れを期待させる状況。
モリトを要約すると「1908年にハトメ・ホックの仲外買商として創業」「アパレル関連・プロダクト関連・輸送関連が主軸。自社生産約30%、調達約70%」「企画・開発・製造・卸し・流通まで手掛ける専門商社、世界に19拠点」。
前記の中間期実績は「半期段階で過去3期最高営業&経常利益」と知った。
第2四半期の一坪隆紀社長のアナリスト説明会を覗いて見た。こんな風に語っている。 「不採算部門の整理が継続。暖冬やコロナ渦後のリバウンド需要一巡、在庫調整で減収。が下期入り後、受注は前倒しを含め順調」
「国内の売上高は10億円強(約6%)減少も、中国のゼロコロナ政策の解消もありアジア市場は13%強/4億7000万円増収、欧米市場もメディカルウエア中心に5%強/1憶7000万円の増収。結果、市場別売上高シェアは日本69%(前年同期72%)/アジア17%(15%)/欧米14%(13%)」
「至26年11月期の中計をアップデイト。長期ビジョンとして2030年の売上高800億円、営業利益50億円を掲げた。売上高1000億円の道程と位置付ける」
「株主配当の基本方針として配当性向50%以上を、しDOE(自己資本配当比率)4.0%を基準とする」
またモリトでは「政策保有株売却の継続」を明言しており、新たな事業展開として「飲食店向け厨房機器のレンタル・販売」「繊維の端切れを活かした混簑紙」などにも意欲を示している。
本稿作成中の時価は1400円台入り口、予想税引き後配当利回り3.3%弱。好配当利回りを享受しつつ、IFIS目標平均株価1650円を待つのも一法か。
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