豊洲市場で水産物の荷受け金額トップクラス、中央魚類とはどんな会社か
財経新聞 / 2024年10月20日 15時26分
食卓の刺身(魚)を何気なく食べている。日本には世界最大規模級の水産物の卸売市場:豊洲市場などがあることは知っている。がそこで競り落とされた魚がどんな経由で、食卓に届くのかなどの詳細は分かっていない。
中央魚類(8030、東証スタンダード)を、四季報のパラパラ読みで知った。水産物の大手ニッスイ(筆頭株主)の荷受けを中心に、豊洲市場での取り扱いは金額でトップクラス。
収益動向は2020年3月期から23年3月期まで、営業増益率で「154.2%/29.8%/39.8%/1.6%」。そして決算発表直前で上方修正した前3月期も「15.9%」。が決算書類などを読み込むと、中央魚類の収益動向も「部門別」の良否がある。前期決算でみると、こんな具合。
「マグロや貝類など大衆魚の水揚げが不安定だったことから相場が下落、このセグメントの売上高は前年同期比0.3%減。が、エビ・カニなどの業務向けの販売が好調で水産卸売り事業全体では49.6%の増収となった」。
では、競り落とした商品はどうやって食卓に近づいてくるのか。仲卸業者の店舗や量販店の配送車に運送する。顧客の配送センターなどに運送する。更には首都圏や全国の合計約22万tを収容できる冷蔵庫・物流センターをネットワーク化している(冷蔵倉庫事業)。冷蔵倉庫の改修費動向も、収益動向に関わってくる。
ところで中央魚類のホームページを覗いていて、「へぇ~」と思わせされる頁が少なくなかった。
私がこの原稿を書いたのは10月8日。「10月8日最終更新日」とする魚の「卸売価格情報」に出会った。例えば国産マグロでは、「151本/競り残り93本、1kg当たり高値1万円、仲値4384円、安値2300円」といった按配。
仲買人などに向けた情報で、私にはなんら役立つものではあるまい。しかしこんな情報は、私にも役立つ。取引所の休日情報だ。10月は日曜日以外に2日・9日・14日・23日・30日。「休日の翌日は、生ものは買わない。寿司屋には行かない」と活かすことができる。
中央魚類では今後について「販売好調な量販店向け惣菜は家族向け、単身世帯向けを意識した商品開発に力点を置く」(四季報材料欄)といった姿勢を示している。踏み込んだ業容拡幅、と捉えることもできる。
さて、中央魚類の株価とどう付き合うか。時価の予想PER6倍強と人気薄。PBR0.43倍。予想税引き後配当利回り2.25%。この限りでは配当利回り以外に、投資妙味を覚えないが・・・
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