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三井不動産レジ、神社一体開発プロジェクト第3弾 東京・入谷で始動

財経新聞 / 2024年11月13日 9時9分

パークホームズ入谷の外観イメージ(画像:三井不動産の発表資料より)

 三井不動産レジデンシャルは11日、東京台東区で建設中の神社一体開発マンションプロジェクト「パークホームズ入谷」について、概要を公開した。建物の老朽化などに課題を持つ神社とマンションを一体的に開発するプロジェクトの第3弾で、1954年造営の「三島神社」とともに開発を進めている。

 三島神社が所有する土地に、定期借地権付き分譲マンション「パークホームズ入谷」を建設。借地権の期間を約72年とし、満了後には更地にして返還する。東京メトロ日比谷線入谷駅から徒歩6分の立地で、敷地面積は574.99平方メートル。地上14階建マンションを建設し、2LDKと3LDKで34戸を一般販売する。

 三井不動産レジデンシャルは、プロジェクトを神社の「再生」と位置付けて展開してきた。背景には、人口減・少子高齢化が進む現代での神社仏閣経営の難しさが垣間見える。

 プロジェクトの第1弾は東京・神楽坂の赤城神社再生プロジェクトで、2010年に「パークコート神楽坂」を竣工。前回の建替えから約60年が経過し、老朽化や耐震性能に課題を感じていた赤城神社側から打診を受け、プロジェクトに着手したという。

 だが、規模の大きい神社・付属設備の建替えには、重いコストがかかる。そこで、定期借地権を活用するスキームを考案した。神社の所有地にマンションを建て、入居者からの地代収入などで神社の運転資金を確保。満了後にはマンションを解体して神社に戻すことで、地域の鎮守である神社の継続を支える仕組みだ。

 2014年には、東京・西新宿の成子天神社再整備プロジェクトで「パークタワー西新宿エムズポート」を竣工。その後、今回の三島神社再生プロジェクトに至っている。三島神社も老朽化や劣化、耐震・耐火性能を満たしていないなどの課題感から、5年の検討期間を経て建替えを決定したという。

 建替えにあたっては、氏子や地域住民などに配慮し、神社の歴史や記憶を残す工夫を施す。エントランスホールは、神社の鳥居を想起させる連続した木調の空間で構築。また、三島神社の瓦・灯篭などの既存材をアートや共用部に活用する予定だ。

 「パークホームズ入谷」の竣工予定は、2026年7月下旬。同年9月下旬の入居開始を予定している。新しい経営手法を取り入れた神社がまた1つ誕生する。

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