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名古屋・中川運河堀止の再開発、ホテル・店舗・オフィスの複合開発に着工

財経新聞 / 2024年11月27日 9時39分

中川運河堀止地区A地区の完成イメージ(名古屋ステーション開発など発表資料より)

 JR東海グループの名古屋ステーション開発などは、名古屋市の中川運河堀止地区(中川区運河町)でホテル、店舗、オフィスの複合開発に着工した。名古屋市が公募した地区開発の提案事業に応募、採用されたもので、神戸市に本社を置くホテルチェーンのホロニックが東海地区に初進出し、コミュニティホテルの「セトレ」を出店する。

 開発事業には名古屋市の建設会社中部土木、東京都の建築事務所マル・アーキテクチャも参画する。建設場所は、名古屋都市計画事業ささしまライブ24土地区画整理事業地内。地区はA、B、Cの3地区に分けて整備され、A地区の工事に着手した。B、Cの両地区は2025年春に着工する予定。2026年春の全面開業を目指している。

 建設する施設はA地区が3階建て延べ約2,000平方メートル。1階に飲食店舗、3階にセトレが入り、キャナル・ルーフ(大屋根)が設置される。B、C地区は3階建て延べ約1,100平方メートルで、店舗とオフィス、駐車場に利用される。

 名古屋市は名古屋港管理組合とともに策定した中川運河再生計画で、堀止地区をにぎわいゾーンの玄関口と位置づけている。名古屋市が募集した地区開発の提案では、「港と文化を感じる都心のオアシス」となる計画を求めていたが、中京大経済学部の内田俊宏客員教授ら学識経験者で構成する有識者会議は、「インパクトがあるデザインで、中川運河の玄関口として期待を抱かせる」と評価した。

 セトレは2005年、神戸市垂水区に1号店がオープンし、その後兵庫県姫路市、滋賀県守山市、長崎県長崎市、奈良県奈良市に展開している。東海地方進出はこれが初めてになる。

 中川運河は名古屋市港区の名古屋港から中川区の旧国鉄笹島貨物駅を結ぶ目的で開削され、昭和初期から30年代まで名古屋市水上輸送の幹線として利用された。

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