BaaSがもたらす銀行の新たな可能性
財経新聞 / 2024年12月18日 10時3分
●求められる金融業界の変革
銀行は時代の変化とともに、従来型の預金・為替・融資中心の事業からの変革が求められている。デジタル化、DX化で実現する窓口業務の削減、省人化など、この数年で大きく変化するだろう。そんな中、今後はBaaSの活用により、銀行ライセンス等の許認可を持たない事業者がAPIを利用して金融システムに接続し、金融サービスを提供することが一般的になるかもしれない。
BaaSはどのような未来をもたらすのだろうか?
●BaaSとは?
BaaSは、Banking as a Serviceの頭文字を取っている。金融業界以外の事業者が自社アプリやサービスに金融機能を組み込み、サービスを提供することである。事業者が銀行と同じようなサービスを提供できる。
情報をやりとりするAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェース)を介して公開するオープンバンキングの流れが生まれ、BaaSが注目されるようになった。
銀行がAPIを開放し、Fintech企業などとデータを連携・活用するオープンバンキングはイギリス等の欧州で始まり、日本でも2017年の銀行法改正により、2020年5月までにオープンAPIを実装することが努力義務とされた。
SBIグループはNEOBANKというブランドを採用し、銀行代理業のサポートや銀行機能の提供を開始している。
JALやVポイント、ヤマダ電機はすでにSBIと連携し、マイルやポイントなどを活用したサービスを展開している。
●BaaSのメリットは?
消費者にとっては銀行を介さず、ワンストップで決済や送金ができることで便利になる。金融機関にとっても事業者にとっても、多様な連携によって、顧客の拡大や複雑な認証をカットできるというメリットがある。
ただシステムの導入にはコストがかかり、維持管理のためのランニングコストもかかる。
金融業界に明るくない事業者が金融業法を理解せずに、法を犯してしまうリスクもあり、コンプライアンス研修なども必要となる。
導入をしても互換性が低かったり、PayPayなどの決済サービスの方がポイント還元でお得であったりすれば、利用者が広がらない可能性もある。
BaaSへの費用対効果が低ければ、導入を躊躇する事業者も増える。
この数年でどこまで普及するかが定着するか否かの分かれ目になるだろう。
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