京阪三条駅前の再開発、商業施設とホテルを開発へ 京阪HDが京都市に構想提出
財経新聞 / 2024年12月19日 16時20分
京阪ホールディングスは、京都市の京阪三条駅前(東山区大和大路通三条下る東側大国町)で計画している開発構想を、京都市に提出した。かつての地上駅跡地に商業施設とホテルで構成する新施設を整備する内容で、地元の人だけでなく、観光客も集めて三条駅周辺で市中心部にふさわしいにぎわいを創出する。
計画名称は「(仮称)三条駅周辺プロジェクト」。現在、駐車場などに利用されている三条駅の旧地上駅部分約6,400平方メートルが敷地となる。計画地は国の都市再生緊急整備地域「京都市三条周辺地域」に該当し、今後都市再生特別区の提案をして行政手続きが進む見込みだ。
三条駅は東海道五十三次終点の三条大橋たもとに位置する。周辺に古い市営住宅や廃校となった小学校が残るが、大阪市中央区の淀屋橋駅から延びる京阪本線の終点で、京阪本線との一体運行で京都市左京区の出町柳駅へ向かう鴨東線の起点となる京阪電鉄の拠点駅になっている。
市営地下鉄東西線の三条京阪駅が隣接し、京都市交通局や京阪バスなどの路線バスが集まる交通結節点であるほか、東山区の祇園、中京区の京都市役所、先斗町、下京区と中京区にまたがる四条河原町も徒歩圏内の市内一等地になる。
京都市は1987年の京阪本線地下化を受け、三条駅周辺再開発を5大プロジェクトの一つに位置づけてバスロータリーを整備したが、民間の開発は高さ20メートル、容積率600%の制限が引っかかって難航した。
京阪電鉄は本格開発までの暫定措置として、枯山水の庭園を囲んで飲食店や物販店が並ぶ商業施設「KYOUEN」を2003年まで営業した。その間、京文化の体験観光施設などの構想を打ち出していたが、高さ制限やコロナ禍で見直しを迫られ、KYOUENの閉店後は駐車場のままが続いている。
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